芸能界も祝福ケイタマルヤマ30年への歓声 山田美保子氏
芸能界の名だたるファッショニスタから信頼され、DREAMS COME TRUEや浜崎あゆみ、乃木坂46らのライブ衣装。同じくドリカムや、あゆの「NHK紅白歌合戦」の衣装に、劇団四季の舞台衣装。沢尻エリカが主演した映画「へルタースケルター」の衣装などを手がけ、さらに観月ありさからウェディングドレスの注文を受けたことでも知られるデザイナーと言えば、自身のブランド「ケイタマルヤマ」が30周年を迎えた丸山敬太氏だ。 ファッションに疎い人でも、氏やブランドの名前を一度は目にしたことがあるだろう。またエンタメ界に詳しい方なら冒頭の名だたるアーティストと氏との関係や奇跡のようなエピソードを耳にしたことがあるハズだ。 ブランド名の由来は、ドリカムの吉田美和がステージ上で、「今日の衣装はケイタ マルヤマ パリス」と紹介したことがきっかけだそうだ。 氏がパリコレで自分の名前でショーがやりたいという夢を吉田に日頃から語っていたところ、それを拾ってくれたという。 いわば鮮烈デビューを果たし、すぐに想像以上の反響を得た氏だったが、30年を振り返れば、もちろん様々なことがあり、直近ではコロナ禍はファッション界でもマイナスの影響を及ぼされた。 当時、「ファッションは時代の気分を表すもの。今は異なるエンターテインメントや伝統が手をつなぎ、自分たちができることをやろうとしている。その気分をハッピーに表現するのがクリエイターの役割」と氏がコメントしていたのを覚えている。 手仕事をベースにしたアート性の高い刺繍作品はオリエンタルムードに溢れ、圧倒的な迫力と美しさに、可愛らしさと少々毒っ気が入っている。纏っても、見ていても、結果、確かにハッピーになれるのがケイタマルヤマの服や小物たち。前述のタレントたちがいかにも好みそうなオリジナルのテキスタイルは、1000点以上の数を誇る。 9月14日からは、丸山百景「ケイタマルヤマ遊覧会」が原宿や表参道で開催される。氏は原宿育ちで、国鉄スワローズ(現ヤクルト)の丸山完二氏が父。本拠地の神宮球場の近くに家族と過ごしていたからだ。が、野球には興味を持たず、中学の頃にテレビで見た故・高田賢三氏のショーでファッションデザイナーの夢が芽生えたという。 果たして30年間で氏が生みだした多くの作品が間近で見られる「~遊覧会」。タレントたちも押し寄せるに違いない。