【全料理男子に告ぐ】実は重要、盛り付け次第で味も変わる
たった2ozの中に展開する美食の小宇宙
15年程前からショットグラスでの盛り付けを提案してきた、グラス盛りの先駆け的な存在といえる『アガぺ カーザ マナカ』の真中シェフ。「当初はアミューズにインパクトを持たせるために始めたのがきっかけ。グラスの中で、いかに食材や味わいが展開していくかが重要なポイントです。小さなスプーンですくって食べるわけですから、必然的に一口が少量になるので、味わいのメリハリや、食感の変化などを考えた料理を意識しています」。提供される「ショットグラス5種盛り合わせ前菜」は、ひとつのグラスが一皿の前菜として成立するほどの、食材や手間がかけられている。 <前菜×ショットグラスの流儀> 冷菜、温菜、スープまで幅広い料理に対応できる万能さが魅力。手に取りやすくギャザリングでも活躍する優れものだ。 牡蠣とサーモンのポーピエットにあしらわれた2~3cmのビーツは、ただのあしらいではなく、しっかりとマリネされ味のアクセントにも一役を担う。 センターに配置された、見た目にも鮮やかなグリーンピースのスープにはグレープフルーツのエスプーマを乗せ、少量こその味のアクセントを演出。
ままごとのような視覚的効果で女性ウケを狙え!
色も形も様々な豆皿にそれぞれ異なる料理を盛り付けた前菜「豆皿八寸」は、『まめとら銀座』の名物。料理長の渡邉毅氏に、盛り付けのコツを聞いた。 「夜のコースは9皿、昼は5皿に盛り付けています。割れる偶数は縁起が良くないと言われることもあり、奇数の方がまとまりも良い。中央に最も大きい皿を配置し、次に大きい皿を四隅に、残りの4箇所に小さな皿を配置します。手前から奥に向かって徐々に高さが出るよう盛り付けて」。 豆皿の組み合わせは難易度が高そうだが、「磁器や陶器、焼き締めなど様々な素材を合わせ、鮮やかな色の絵皿は1~2皿に抑えてアクセントに使うこと。皿の色と反対色の食材を合わせると料理が映えます。丸い皿には四角い料理、四角い皿には丸い料理を盛るのもポイント」と数々のセオリーを伝授してくれた。 <前菜×豆皿の流儀> 豆皿による盛り合わせは、料理だけでなく器を愛でる楽しみも広がる。基本さえ押さえればグレード感のある見栄えが期待できそうだ。 鯖寿司も豆皿に盛り付けることを考慮し通常より小さく作る。刺身のサクも小さめを選ぶなど、材料を調達するときからサイズ感を意識しておきたい。 「春~初夏を意識して桔梗の形の皿を使いました。冬なら菊、春先なら桜など季節を先取る花の皿を使うのがおすすめ」と渡邉氏。店では約40種類の豆皿を用意。
教えてくれた店はこちら!
住所/東京都渋谷区西原3-5-1 TEL/03-5454-5631。 住所/東京都渋谷区恵比寿1-25-4 1F TEL/03-6459-3457。 住所/東京都中央区銀座6-12-7 銀座新星ビル TEL/03-5537-5914。
buono編集部