生のニンニクを食べるのは良いこと？

だからといって、生のニンニクを食べるのは良くない、ということではない。ニンニクを使うパスタ料理のプッタネスカは最高だと言えるかもしれない。米カリフォルニア州ギルロイでは毎年、ニンニク祭りが開催されており、ありとあらゆるニンニク料理がふるまわれる。ニンニク入りのアイスクリームだってある。 ニンニクは、料理に使うとあらゆるものがおいしくなるだけでなく、健康にも実にさまざまなメリットをもたらしてくれる。ニンニクをつぶしたり、みじん切りにしたり、かじったりすると発生するアリシン、ジアリルジスルフィド、S-アリルシステインなどは、特定の病気に対する予防効果をもつ。 また、ニンニクにはマンガン、ビタミンB6、ビタミンC、セレニウムのほか、食物繊維や抗酸化物質など、様々な栄養素が含まれている。さらに、ニンニクはカロリーが低い。「体重を減らすために、ニンニクを食べる量を減らさなければいけない」というセリフはあまり耳にしないはずだ。 科学的な研究で示唆されているところによると、ニンニクを食べると、免疫力の向上、血圧の低下、総コレステロール値とLDLコレステロール値の低下、血糖値の低下、骨の健康改善などの健康効果が得られる可能性がある。とはいえ多くの場合、より体系的な研究をより多く行わないことには、ニンニクがもつ効果について断言することはできない。 しかしそれと同時に、ニンニクを食べない方がいいという理由もそれほどない。ただ、ニンニクアレルギーの人のほか、出血にまつわる問題がある人や、抗凝固薬を飲んでいる人は気をつけてほしい。ニンニクは、血液凝固機能をやや抑制する場合があるからだ。 それに、言うまでもないが、ニンニクを食べると息が臭くなる。思いを寄せている人に会う直前にニンニクをむしゃむしゃ食べたりすると、幸運を逃してしまうかもしれないので注意が必要だ。