マカオ税関が中国ボーダーに近い祐漢エリアの工業ビル内に開設された運び屋向け密輸品供給拠点摘発…冷凍牛タン650kg発見
澳門海關(マカオ税関)は11月8日、マカオと広東省珠海市との間における違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)を効果的に抑制するため、両地の税関当局が合同作戦を展開する中、同月7日午前にマカオ域内で実施したパトロールにおいて、マカオ半島北部・祐漢エリア所在の工業ビル内に開設された運び屋商品供給拠点のテナント1ヶ所を摘発したと発表。 摘発時、テナント内には責任者の男が1人がおり、中から冷凍牛もつ約650キログラム、市価およそ2万パタカ(日本円換算:約38万円)相当が見つかったという。
当該テナントの責任者の男(26)はマカオ人で、税関ではこの男が運び屋を組織してマカオから中国本土への密輸出することにより正当な貿易活動の規制逃れを企図したとし、対外貿易法違反で起訴、発見した物品全量を押収するとともに、食材の保管状況(温度管理)が食品安全法に触れる可能性があるとみて市政署に通報したほか、営業許可証なし運営も判明し、それぞれ関係当局が調査を進めるとした。 現場周辺は中国本土との主要な陸路の玄関口・關閘イミグレーション(通称:ボーダーゲート)に近く、以前から両地の間を往来する運び屋相手のビジネスを行う店舗や倉庫などが存在すると指摘され、当局が高頻度でパトロールや摘発を行っている場所のひとつ。 税関では、本件の発表に合わせ、市民に対して報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えをあらためて示した。