<頂点へ・2020センバツ明石商>選手紹介/1 中森俊介投手/名村康太郎捕手 /兵庫
初の頂点を目指して2年連続3回目のセンバツに臨む明石商ナイン。19日の開幕を前に、黙々と練習に打ち込むナインの素顔を紹介する。(この連載は韓光勲が担当します) 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 ◇151キロ速球で奪三振 中森俊介投手(2年)=副主将 1年夏に145キロ、2年春に147キロ、2年夏に151キロ。過去3回の甲子園で自己最速を更新してきた。「最後の春」での記録更新に周囲の期待は高まる一方だが、本人は「相手を観察して、低めに球を集めるのが自分の投球」と極めて冷静だ。 丹波篠山市の出身。兄の影響で小学2年の時に野球を始め、中学では軟式野球部に所属した。中3夏の引退後に硬式チームに入り、「甲子園に出たい」と明石商へ進んだ。 目標の選手は、同じ軟式出身でヤクルトに入団した星稜(石川)の奥川恭伸投手。「奥川投手のように四球が少なく三振を取れるピッチャーになりたい」と語る。最近は球の回転数を上げようと、握力を鍛えるトレーニングに精を出す。「朝起きてすぐと、風呂場でも鍛えています」 センバツの目標は「完封して大事な試合で勝ちきること」。将来の目標である「一流のプロ野球選手」に向け、まずは紫紺の大旗を目指す。 <1>181・5センチ、85キロ<2>右投げ左打ち<3>丹波篠山・篠山東中<4>風呂にゆっくり入る<5>好き=たこ焼き、嫌い=チーズ<6>奥川恭伸投手(ヤクルト入団) ◇試合重ね自信獲得 名村康太郎捕手(2年) 新チームがスタートする前の2019年7月。選手のポジションを表示したグラウンド横のホワイトボードを見て、思わず言葉を失った。「名村」と書かれたマグネットが捕手の位置にあったのだ。手薄な捕手陣の補強を急ぎたいチーム事情があったためとはいえ、「正直、戸惑った」と振り返る。 本来は遊撃手。捕手は1年の冬に1カ月ほど挑戦した経験があるだけだ。9月の秋季県大会には、わずか2カ月の練習で臨んだ。最初は中森俊介投手(2年)の球を受けるだけで精いっぱい。「複雑なサインを出さないといけないから本当にしんどかった」と語る。 「素人捕手」に自信が芽生えたのが、秋季県大会の準決勝だった。神戸国際大付の各打者をよく観察し、中森投手をうまくリードして4―3で勝利。「初めてキャッチャーは楽しいと思えた」 正捕手争いはまだ決着していない。「中森投手と監督の信頼を勝ち取りたい」と朝練と居残り練習に励む。 <1>171センチ、72キロ<2>右投げ左打ち<3>たつの・揖保川中<4>グラブの手入れ<5>好き=オムライス、嫌い=ナス<6>森友哉捕手(西武) ……………………………………………………………………………………………………… 【メモの見方】<1>身長・体重<2>投・打<3>出身中学<4>趣味<5>食べ物の好き嫌い<6>目標の選手 〔神戸版〕