国山ハセンが勧める「喜『驚』哀楽」 聞くプロがさりげなく実践している3つのこと
■「喜『驚』哀楽」で表情豊かに 「短いつぶやき」のリアクションを実践するときは表情豊かに。 イメージは「喜怒哀楽」ならぬ「喜『驚』哀楽」です。 「喜」は、話を聞いている途中や最後に、「今日お会いして、この話を聞けてよかったです」と喜びを伝えることです。 「楽」は、対話を楽しんでいる気持ち。「すごいなぁ」「いいですね!」「聞いていてワクワクします」など、ポジティブな感想はどんどん口にしましょう。 「哀」は、本気で悲しんでいるのではなく、場を盛り上げるための演出に近い表現です。「自分は全然できていませんでした」「もっと早く知りたかったなぁ」といった、相手の話の価値の高さを間接的に伝える、実はポジティブな意味合いです。
そして、「驚」。私が特に積極的に口にしているのが、「驚き」を表すリアクションです。 たった一語の「え!」だけでもいいのです。相手の話を聞きながら、初めて知る情報に触れたときに、ぜひ声に出してみてください。 「それは知らなかった!」という驚き、感嘆の気持ちをそのまま外に表すだけでも、相手にとってはポジティブな反応になります。 「おや、この情報についてハセンさんは知らなかったのか。ならばもう少し丁寧に話してあげよう」と解説モードへと転換し、さらなる「え!」や「へぇ~」に発展していきます。
もちろん、既知の情報に対して知らなかったように振る舞う必要はありませんが、少しでも興味のアンテナが立ったら「驚き」のサインを送るのがおすすめです。 そこで初めて出会う事実や価値観、ものの見方を、生身の人から聞けるチャンス、つまり「学び」につながります。 ちなみに、「え!」にも、小さくつぶやくように発する「え」や、目を見開いて大きな声で言う「えぇ!!」、低いトーンの声と真顔の表情で放つ「えっ!」など、いろいろなバリエーションがありますので、私は状況に応じて使い分けています。
リアクションそのものを単調にしない、というのも大事なポイントです。シンプルで短い感情表現をこまめに口にするよう、ぜひ心がけてみてください。
国山 ハセン :映像プロデューサー、元TBSアナウンサー