川崎を天皇杯Vに導いたGKソンリョン「相手を見てコースに蹴り分けた」PK10人目のキッカーで見事に成功
◇天皇杯JFA第103回全日本サッカー選手権大会決勝 川崎F0-0柏(PK8-7)〈9日、国立競技場〉 【画像】PKをストップする柏・松本健太選手 PK戦の末、天皇杯を制した川崎フロンターレ。10人目のキッカーとしてPKを決めたのは、川崎のGKチョン ソンリョン選手でした。 ソンリョン選手は、2018、20年にJリーグベストイレブンに輝いている今季38歳のベテラン。今季は川崎で8シーズン目を数えます。 「スタッフや選手がひとつになって最後まであきらめず絶対に優勝するという気持ちがあったから優勝できたと思います」と歓喜をかみしめました。 延長戦の末もつれ込んだPK戦では、GKのソンリョン選手と柏の松本健太選手が互いに好セーブを連発。10人目キッカーであるソンリョン選手に回ります。 「正直僕まで回ってくると思っていませんでした」と驚きながらもソンリョン選手は見事成功。右上隅のネットを揺らしたキックについては「思ったよりもグラウンドの状況が良くなかったので、強くインステップやインフロントで蹴るよりもインサイドで相手を見てコースに蹴り分けました」と冷静に分析しました。 PK戦でキッカーとなることは、日本でプレーし初めてのことだったといいます。それでも「PKの練習はたくさんしてきました。みんなが力をくれて、自信を持って蹴れたと思います。運が良かったです」と笑みがこぼれました。 また、直後には柏の松本健太選手のシュートをソンリョン選手がセーブ。その瞬間、GK同士のPK対決となった激闘に決着。川崎が天皇杯のタイトルを手にしました。