小松の歴史文化を殺陣でみせる 女性パフォーマンスプロジェクト「刀衆」 オリジナル演目を創作
●仏御前や義経、弁慶 16日披露 源氏や平家にまつわる小松市の歴史文化を発信しようと、同市を拠点に殺陣などを披露する女性パフォーマンスプロジェクト「刀衆(かたなしゅう)」がオリジナル演目を創作した。平清盛の寵愛(ちょうあい)を受けた市出身とされる白拍子(しらびょうし)・仏御前(ほとけごぜん)や、武将斎藤別当(べっとう)実盛(さねもり)、歌舞伎「勧進帳」で有名な源義経、弁慶らを取り上げる。16日に実盛ゆかりの上本折町の多太神社で公演し、来場者に歴史物語に親しんでもらう。 公演は「殺陣のしらべ―多太神社 宵ノ舞―」(北國新聞社後援)と題し、前半は平家から源氏へ移りゆく歴史、後半は武器だった刀が今に受け継がれている流れを殺陣パフォーマンスで表現する。メンバーは仏御前や義経、弁慶のほか、平安末期の武将木曽義仲や巴御前などを演じる。 刀衆は地域で殺陣の魅力を広めようと2016年に結成し、現在のメンバーは代表の真桜(まお)さん(小松市西町)と新藤未紗さん(同市串町)、メメさん(加賀市作見町)の3人。公演内容は、源氏や平氏に関する地域の歴史を伝えたいと、小松の観光大使「こまつ姫御前」を務めた真桜さんが1月から構想を練り、仕上げた。 刀衆にとって初の主催公演で、会場に国重要文化財「実盛の兜(かぶと)」を所蔵する多太神社を選んだ。公演の際に神社宝物館も開放する。当日は境内の能舞台でトランペットやキーボード、和太鼓演奏が行われ、スクリーンに時代絵巻を思わせる映像を投影し、特設舞台でメンバーが殺陣や剣舞を繰り広げる。 公演は午後6時開演で、入場無料で小雨決行。真桜さんは「殺陣を通じて、いろいろな切り口で小松の歴史や文化を知ってもらい、地元の盛り上げにつなげたい」と意欲を語った。