シャープ2015年度決算発表(全文1)決算概要など
シャープは12日午後、2016年3月期決算を発表。午後3時10分から、東京の本社で記者会見を行った。シャープは4月に台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の傘下に入ることが正式決定している。 【中継録画】シャープが決算発表後に記者会見 社長交代を発表
司会:定刻となりましたので、ただ今よりシャープ株式会社、2015年度、決算説明会を開催させていただきます。本日はお忙しい中、ご来場いただき誠にありがとうございます。本日の決算説明会は、本会場と大阪の会場を回線で結び、中継を行っております。大阪の会場でご参加の皆さまには、画面を通じての説明となりますがよろしくお願い申し上げます。 資料はすでにお配り申し上げておりますが、お持ちでない方は挙手をいただきますよう、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。よろしゅうございますか。 本日のスケジュールです。社長の高橋より決算概要につきましてご説明申し上げます。そののち、皆さまから質問をお受けしたいと思います。東京の会場、続けて大阪の会場よりご質問いただきます。終了時刻は16時10分ごろを予定しております。よろしくお願い申し上げます。 それでは、出席者をご紹介申し上げます。代表取締役社長の高橋でございます。取締役兼執行役員経理・財務担当の榊原でございます。IRグループ長の仁井谷です。司会を務めます広報部の武浪です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。 それでは高橋よりご説明申し上げます。
2015年度の連結業績の概要
高橋:すいません。初めから始めさせていただきます。本日はご多忙な中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。また日頃は当社の広報活動にご協力いただきまして誠にありがとうございます。それでは、お手元にお配りしておりますパワーポイント資料に沿ってご説明をさせていただきます。 まず2015年度の連結業績の概要です。売上高、営業利益はほぼ3月30日に修正リリースさせていただきました、ほぼそのとおりとなっております。売上高は前年同期比11.7%減の2兆4615億円。営業利益はマイナス1619億円。経常利益はマイナス1924億円。親会社株主に帰属する当期純利益は2559億円となりました。2期連続の赤字を計上することとなりましたが、鴻海グループとの戦略的提携により、強固な取引関係の確立と、財務基盤の強化を図り、事業の安定的な継続に努めてまいります。なお、2016年度の業績予想につきましては、現時点で鴻海グループとの戦略的提携に伴うシナジー効果など、具体的な算定が困難なことから、出資完了後に公表いたします。 このスライドは主な営業外損益・特別損益・法人税等の概要です。2015年度は支払利息の減少等もあり、営業外損益が改善いたしました。また構造改革費用や減損損失を特別損失に計上しました。 このスライドは第3四半期決算発表時の通期予想と実績の差異を示したものです。ご覧いただけますように、営業利益における前回決算発表時の通期予想との実績との差異の多くは、体質改善費用、構造改革費用の計上によるものです。 このスライドはセグメント別の売上高の一覧でございます。この棒グラフは、先ほどのセグメント別売上高の棒グラフでございます。 続きまして、セグメント別営業利益の一覧になります。各セグメントの売上高、営業利益の詳細につきましては、後ほどご説明させていただきます。このスライドは、セグメント別営業利益の棒グラフでございます。 このスライドは貸借対照表の推移です。体質改善処理や構造改革に掛かる費用の計上等もあり、2015年度の純資産は第3四半期末に比べ、1914億円減少し、マイナス312億円となりました。自己資本比率につきましても第3四半期の8.6%に対し、マイナス2.7%となっております。2015年度末は、金利・為替相場の変動により、退職給付に関わる調整累計額、あるいは為替換算調整勘定が減少し、債務超過となりましたが、鴻海グループとの戦略的提携により成長投資資金を含む出資が見込まれるだけでなく、強固な取引関係の確立も図れることから、事業の安定的な継続に努めてまいります。 このスライドは棚卸資産の推移です。2015年度末の棚卸資産は第3四半期末から1147億円減の1848億円となりました。月商費につきましても0.49カ月低下し、0.9カ月となっております。 このスライドは有利子負債の推移でございます。2015年度末の有利子負債は、第3四半期末から254億円減少し、7310億円となりました。純有利子負債につきましても、663億円減少し、4556億円となりました。引き続き在庫の適正化を進めるとともに、法律的な設備投資の実施に努め、キャッシュフローの改善を図ります。