伝説のアニメをインバル・ピントが舞台化する話題作
宮崎駿の初監督作品として知られ、発表から50年近く経つ今なお多くのファンから愛されているアニメ『未来少年コナン』。そんな名作を、異次元の想像力で魅了するインバル・ピントの演出・振付・美術で舞台化される。主人公のコナンを演じるのは、近年舞台出演にも精力的な加藤清史郎。初のインバル作品に挑む彼に、現在の心境を語ってもらった。 舞台『未来少年コナン』出演者
自分がコナンとして舞台に立つ……ワオ!って感じです
――話題の大作ですが、出演が決まった時の心境は? まさに大作ですよね。僕にとっては宮崎駿様であり、インバル・ピント様であり、しかも自分がコナンとして舞台に立つ……ワオ!って感じで(笑)。今はそのワオ!を少し静観出来るようになってきましたが、相当タフな現場になると思うんです。身体的にも、技量的にも。さらにたくさんの人が特別な想いを持っているこの作品に、主演として立たせていただくわけですから。その重みというのは、これまで共演させていただいた諸座長たちの背中を見て痛感し続けてきたことでもあって。考え過ぎるのもよくないですが、作品に真摯に向き合うという意味でプラスに働くのであれば、その重さは常に持ち続けたいなと思っています。 ――演じられるコナンは多くの人に愛されるキャラクターですが、その理由はどんなところにあると思いますか? 少年なんだけれど少年じゃないところかなと思います。この人出来すぎだな!と思う場面もあるのですが、なるべくしてなっているせいか、いやらしさがない。それでいてませているわけでもなく、ちゃんと純粋で少年らしさもあるところがコナンだなと。だからこそ他の登場人物たちも動かすし、『未来少年コナン』を見た人たちをも動かす。それって役者としても見習わないといけない力だと思っていて。僕にとってコナンは、非常に魅力のつまった、尊敬出来るキャラクターですね。 ――そんなコナンを演じる上で、大切にしていきたいこととは? コナンって冷めている時が一瞬もないんですよね。人に対してもそうだし、自分のしたいことに対してもそう。その炎を絶やさず燃やし続けている人で。だから自分がコナンを演じるに当たっては、いかに冷めずにやり切れるか。どれだけ舞台『未来少年コナン』に燃やせるか。それがとても大切であり、また楽しみにしていることのひとつでもあります。