北村匠海、来春の朝ドラ「あんぱん」で「アンパンマン」の生みの親役に決定 妻役は今田美桜「夫婦役は巡り合わせ」
国民的キャラクター「アンパンマン」を生んだ漫画家、やなせたかしさんと、小松暢(のぶ)さん夫妻を題材に描く2025年度前期のNHK連続テレビ小説「あんぱん」で、やなせさんがモデルの柳井嵩(たかし)役に俳優、北村匠海(26)が決まり26日、東京・渋谷の同局で発表された。北村は2月に発表されたヒロインで妻の朝田のぶ役の女優、今田美桜(27)と会見。6度目の共演で初の夫婦役に2人は「安心しました」と笑顔で明かした。 【写真5枚】映画「東京リベンジャーズ」シリーズでも共演していた北村匠海と今田美桜 今田から「嵩さ~ん!」と呼ばれ、会見場に現れた北村。朝ドラは過去に「なつぞら」のオーディションなどを受けたが選ばれず、「朝の顔に向いていないと思っていた」と苦笑。しかし一転、晴れやかな口調で「今回はバンド活動のライブで話す言葉がきっかけと言われました」と感慨深そうに明かした。 男性4人組ダンスロックバンド「DISH//」のボーカル&ギターでも活躍する北村。「10分後に命を落とすかもしれないから、今をどう生きるかが大事」という信条を観客に話しかけることがあり、それを昨年12月にライブで聞いた今回の制作統括、倉崎憲氏(36)が「やなせさんに通じる生き方」と直観。配役に決める重要な決め手になったという。 北村自身「子どもの頃、アンパンマンが本当に好きだった。保育園になじめないことが多く、アンパンマンに助けてもらった記憶がある」と述懐。「水にぬれると誰かに顔を取り換えてもらわないといけない弱みもあるが、自分の弱さを知ることは誰かの思いをくむ強さにもつながる。それはやなせさんそのものだったと思うので、人の弱さも強さも丁寧に演じたい」と誓った。 今田は「北村さんは素直でピュアな方。(夫役に決まり)うれしかったし、ホッとした。夫婦の人生を温かく歩んでいきたい」と決意を新たに。北村も「僕も安心しました。今田さんは周囲の人の心を柔らかくする。芯も強い」と全幅の信頼を寄せた。2人は今年初め、仏パリで行われたファッションイベントに別々に行った後、偶然にも帰国便に乗り合わせたそうで、北村は「夫婦役は巡り合わせと思う」という言葉に実感がこもった。 夫妻の人生に重ね合わせ、今田は土佐弁、北村は標準語のせりふがメインに。北村は「やなせさんの故郷・高知県にはバンドが駆け出しの頃、路上ライブでお客さん1人を前に歌ったこともある。でも、足を留めてくれる人もたくさんいて温かかった。(今秋)撮影に入る前にひとり旅をして、高知県をより身近な存在にしたい」と明かした。