【デイリー杯クイーンC】アルセナール 休養効果で重賞獲る 木村師「有利に働く」気性面も問題なし
「デイリー杯クイーンC・G3」(10日、東京) 昨年11月の東京新馬戦を、切れ味鋭い末脚で制したアルセナール。半姉が昨年のマイルCS覇者ナミュールという良血馬が、3カ月の休養を経て、重賞の舞台に立つ。 1週前追い切りは美浦Wで長めから。キビキビとした動きで、手応え優勢のままライラスター(5歳2勝クラス)と併入した。木村師は「1回使った後に、しっかりと休んだので馬は元気な状態です」と感触を伝える。繊細な3歳牝馬だけに気性面は気になるところだが、「そこも問題はないですね。そういう意味では一発で決められたのは大きかった。レース間隔をあけられたのは有利に働くと思っています」と納得の口ぶりだ。 デビュー戦ではポテンシャルの高さを示したものの、課題も明らかになった。徐々にポジションを上げながら直線で追いだすも反応はひと息。なかなかエンジン全開とはいかず、本気になったのはラスト100メートル。指揮官は「レースぶりが少し極端だったので、あのようにはならないように修正しています」と説明。未来の完成形を見据えながら、進化を促しつつ着実に前へと進んでいる。 厩舎の同世代にはホープフルSを勝ったレガレイラや、アルテミスSを制したチェルヴィニアなど素質馬がズラリとそろうが、その中に入ってもキラリと光るものがある。無傷2連勝で重賞制覇を飾り、ライバルの背中を追う。