【高校野球】広陵(広島)の国只投手、難病乗り越えベンチ入り 「周囲の支えに感謝」 全国高校野球選手権大会
全国高校野球選手権大会に出場している広陵の3年国只醒永投手(17)は病気を乗り越え、初めて甲子園のベンチ入りをつかんだ。1年冬に指定難病の潰瘍性大腸炎を発症。投薬で症状を抑えてプレーしてきた。「周囲の協力がなければ、続けられなかった。感謝の気持ちでグラウンドに立ちたい」と意気込む。 【写真集】広島商(広島市中区)―広陵(広島市安佐南区) 全国高校野球選手権広島大会決勝 179センチ、72キロ。すらっとした体形から最速140キロに迫る直球とスライダーを投げ込む。甲子園入り後は、打撃投手を務め、12日の初戦の熊本工戦に備えている。 体の異変を感じたのは1年半前。食べても体重が落ち続けて57キロに。貧血のような症状も続いた。病名が判明して以降は、揚げ物や辛い食べ物を避けるため、寮の食事は別メニューの提供を受けていた時期も。飲み薬で症状は改善し、体重も半年で元に戻った。 広島大会はベンチ外だったが、背番号20を手にした。中井惇一部長(29)は「コツコツまじめに練習する選手。その努力が報われた」と話す。国只投手は「諦めずに頑張ってよかった」と恩返しの気持ちを胸に晴れ舞台に臨む。
中国新聞社