ショック敗退のフェデラーが猛暑に拍車のスタジアム構造欠陥を指摘して波紋
英国のインディペンデント紙は、フェデラーが試合後に残した『試合が終わってただ嬉しい』という皮肉たっぷりのコメントに注目。フェデラーが4セット目を失い敗戦した夜中の午前1時の段階で温度計は約30度、湿度は70%を超えていたことを伝えた。 「フェデラーは、アーサー・アッシュ・スタジアムでの温度と湿度への対応に苦労したことを認めた。彼は猛暑のニューヨークを離れることに喜びを感じているようで、1億5000万ドル(約167億円)をかけて完成したスタジアムの新しい屋根が、選手を冷やすための風通しを遮断している点についても指摘している」とし、「屋根が取り付けられて以来、スタジアムで空気の循環がなくなったと思う。この3年間は、これまでとは完全に異なる全米オープンになっていると思う」というフェデラーの証言を報じている。 猛暑の影響を受けている大会に関して、ニューヨーク・タイムズ紙は、「全米オープンの最大の呼び物は?日陰だ」との見出しで報じ、「全米オープンの第2週目は1週目と同じく猛暑になってきた」と、うだるような暑さの中で大会が行われていることをレポートした。全米テニス協会は、今大会で4回目となる暑さ対策の特例を導入。女子とジュニアの試合では第2セット、男子の試合では第3セット後に10分の休憩を認め「この休憩で多くの安堵がもたらされた」と欠陥を指摘されたスタジアムで猛暑対策が講じられていることを伝えた。 フェデラーの敗戦は、世界中に大きな波紋を投げかけたが、世界を襲っている猛暑に加え、フェデラーが指摘している会場の欠陥が、プレーヤーのパフォーマンスを低下させていることだけは間違いなさそうだ。