“女王”背負った3年間…「花道だけを歩んで」桜花学園の福王伶奈が後輩へ送る言葉
■「自分にとって桜花学園というのは感謝すべき存在」
2年連続で夏冬無冠となった桜花学園。来年はより一層リベンジの年となるが、福王は後輩たちに向けてこのようなメッセージを送る。 「同じ轍を踏んでほしくないというか、負けて悔しくて縮こまっている自分たちの姿は見せたくなかったですし、見てほしくないです。負け続けたことで後輩たちはこれからどん底から這い上がって行くと思います。後輩たちには花道だけを歩んでほしいし、昨年や今年の分まで笑顔で戦って、勝ってほしいです」 思い描いていた結果にはならなかったかもしれない。だが、毎年優勝候補に挙げられ、高校チームにおいて『女王』といわれるプレッシャーは計り知れない。特に福王の在籍した3年間は、井上眞一コーチが体調不良によりチームを離れるといった時期もあった。そうした中でも田中、黒川のダブルキャプテンを中心に3年生たちは前を向き歩を進めてきた。その過程は胸を張れるものであり、大切な時間だ。だからであろう、桜花学園での3年間について問われた福王は、真っ先に仲間や支えてくれた人たちへの感謝を口にした。 「後悔もたくさんあります。特にこの1年間はケガなどに悩まされて、すごくもがいてきました。でも、自分にとって桜花学園というのは感謝すべき存在で、保護者の方やコーチ、チームメート、応援してくれている方々のすべてに感謝の思いを伝えたいです」 桜花学園としてのプライドを持ちつつ、どんな状況でもひたむきに戦った3年生たち。その思いは、しっかりと後輩たちに引き継がれているはずだ。 取材・文=田島早苗
BASKETBALL KING