池田朱那、簡秀吉とは「そんなに仲良くはないです (笑) 」
今回、ご紹介するのは、映画『威風堂々~奨学金って言い方やめてもらっていいですか?~』。映画・舞台など幅広いジャンルで活躍中のなるせゆうせい監督による、奨学金制度に切りこんだ社会派青春映画です。主演の唯野空を演じた池田朱那(いけだ・あかな)さん、メインキャストを演じた吉田凜音(よしだ・りんね)さん、簡秀吉(かん・ひでよし)さん、田淵累生(たぶち・るい)さん、小野匠(おの・しょう)さんにお話をうかがいました。 画像】初共演の5人! 池田朱那さん、吉田凜音さん、簡秀吉さん、田淵累生さん、小野匠さんの独占ショット集はコチラ。
「大事なことをポップに楽しく学べる映画です」
【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 200 映画『威風堂々~奨学金って言い方やめてもらっていいですか?~』は、税金をテーマにした青春映画『君たちはまだ長いトンネルの中』、外国人労働者とその裏側を描いたブラックコメディ『縁の下のイミグレ』に続く、社会派青春映画シリーズの第三弾です。 テーマは、奨学金。異色の映画監督、なるせゆうせい氏がメガホンを取り、その功罪を描いています。 主人公は、特にやりたいことも夢もなかった高校3年の唯野空(池田朱那さん)。彼女は将来の保険として大学進学の道を選ぶと同時に借金を背負います。大学生のふたりにひとりが使ってると言われる、奨学金という美しいネーミングセンスの借金を。 大学進学後、実家に居心地の悪さを感じた空は彼氏の蛭間拓人(簡秀吉さん)の提案で同棲生活を開始しますが、奨学金の返済が生活費を圧迫。普通にバイトをして稼いでも、奨学金を返し終わるのはアラフォー。 現実から逃れようとした空は、大学で知り合った異色の同期・九頭竜レイ(吉田凜音さん)と水江聡太(田淵累生さん)の影響を受け、とあるアルバイトを始めるのですが…。 もがきながら今を必死で生きていく大学生のリアルを描いた、ダーク青春カタストロフィー。突き進む空が迎える、驚きの結末に注目です。 ーーみなさん、初共演だそうですね。共演する前と後で、もっとも印象が変わったかたは? 池田さん (吉田)凜音ちゃんかな。私も凜音ちゃんも高校生の頃に、凜音ちゃんのライブに行って、“むっちゃ、かっこいい女の子がいる!”と、衝撃を受けたんです。まさか一緒にお仕事ができるとは思ってもみませんでした。 私はかっこよくてクールなイメージを抱いていたんですが、凜音ちゃんは女の子っぽくてかわいらしいところもあって。一番最初の台本読みのときに、やわらかい口調で気さくに話しかけてくれたんです。 吉田さん ありがとう(笑)。 池田さん 凜音ちゃんは北海道出身なので、“この映画が北海道でも公開されたら良いね”という話で盛り上がり、そこで一気に距離が縮まりました。 吉田さん 私が撮影でご一緒したのは、朱那ちゃんと田淵さんだったのですが、ふたりとも良い意味で、お会いする前のイメージそのままなかたでした。田淵さんはつかみどころがないかたなんです。 田淵さん 周りから、“何を考えているのか、良くわからない”とよく言われます。 吉田さん 私も何を考えているのかわからないなと思いました(笑)。朱那ちゃんは、本当にかわいくてまっすぐな良い子。撮影が終わった後、一緒にカフェへ行きました。仲良しです! ーー田淵さんはいかがですか? 田淵さん (簡秀吉さんと視線を合わせる) ーー簡さんですか? 田淵さん メイクルームで初めて会って話したのですが、クールビューティな見た目と違って、中身は真面目なんだなと。しかも現場を盛り上げてくれて、素敵なかただなと思いました。 簡さん 僕は事務所の先輩でもある、池田朱那ちゃんですかね。見た目だけで、僕が勝手におとなしいかたなのかなと思っていたのですが、すごく明るくて元気なんです。パワーをもらいました。 池田さん うれしいです。私の明るさは簡くんの足元にも及びませんし…そんなに仲良くはないです(笑)。 (一同大爆笑) 簡さん まじか! 俺、めっちゃ、仲が良いと思っていたのに(笑)。 小野さん 演じている役と実際にお会いしたときの印象に、良い意味でもっともギャップがあったのは、簡さんですね。 ーーそういえば、劇中、簡さんはクズな男を演じていらっしゃいますが、ご本人とかけ離れた性格の役だから、苦労されたそうですね。 簡さん 本当に僕は良い男で、僕と結婚する人は絶対に幸せになると自負しているんです。拓人は自分にはない要素なので、自分を真逆にすることを考えながら演じました。 池田さん 私も役との共通点はありませんでした。私は社会に対する恐怖心をきちんと持っていますし、しっかりと下調べをして行動するタイプなんです。 奨学金を借りているかたやお金に困ってパパ活をしているかたのお話や気持ちを調べて、自分にない感情を引用させていただき、役作りに生かしました。 吉田さん 劇中、空ちゃんの背中を押したように、私もプライベートで、友人たちの背中を押すようなことをすることがあります。もちろん、プライベートでは、良いことに関してだけですが。 池田さん とてもリアルな演技でした。 吉田さん 舞台あいさつで、監督もリアルな演技だと言ってくださったので、そこは素の自分が演技に出ていたのかもしれません。 田淵さん 僕も役との共通点はなくて。あえて言うなら、奨学金を借りていることぐらいです。僕も頑張って返済しました。 小野さん 僕も共通点は奨学金を借りていたことです。僕は学生の頃、理学療法士(医学的リハビリテーションの専門職。小野さんは理学療法士の資格を保有)を目指していて、当時、奨学金について調べたことがありました。 それと、僕も長男ですから、長男としてどうするかと考える、役の気持ちは理解できました。 ーー最後に、本作の見どころを教えてください。 小野さん 他人には言いづらい悩みを抱えているかたがこの映画を観て、何かを考える機会になれば良いなと思います。 簡さん みんなの身近にある、奨学金を題材にしているので、必死に生きる大学生たちに共感できるところがあると思います。 田淵さん 奨学金を借りている身であっても、知らないことがたくさんありました。これから借りるかたは絶対に観ていただきたいですし、大学生のリアルを学べる教科書のような作品です。 吉田さん 私はこれまで奨学金のことをあまり知りませんでした。この作品の台本を読んで、監督が伝えたいことを理解しました。奨学金のリアルを面白く描いているので、皆さんに届いたらうれしいです。 池田さん 生きていくうえで大事なことをポップに楽しく学べる映画です。奨学金のことだけでなく、家族の絆についても描いているので、幅広い世代のかたに共感しながら観ていただける作品だと思います。