人やウシが襲われる…各地でクマ被害相次ぐ 行動がエスカレートする可能性も
日テレNEWS NNN
人やウシがクマに襲われる被害が相次いでいて、各地で警戒が強まっています。専門家は、クマは執着性が強いため、「行動がエスカレートする可能性がある」と指摘しています。 【クマ地図】人的被害“過去最多”…2023年春~秋 被害まとめ【アニメーション】
北海道の牧場でウシ8頭が襲われてから一夜。 なかしゅんべつ未来牧場 友貞義照専務(北海道・別海町、22日) 「牛舎から20メートルぐらいのところに仕掛けました」 急きょ、クマ捕獲のワナを設置。66頭のウシを襲ったヒグマ、「OSO18」の駆除から約1年。この牧場に現れたのは「第2のOSO」となってしまうのか、警戒感が強まっています。 ◇ 北海道別海町の牧場で21日、クマに襲われたとみられる子ウシ4頭が死んだ状態で見つかりました。近くには住宅もあり、人が管理する牛舎で発生した被害。さらに4頭も胸や尻をかまれ、回復の見込みがないことから安楽死処分となっています。 なかしゅんべつ未来牧場 友貞義照専務 「クマの目撃がどうなるか分からないので、防衛策だけはしようと」
私たちが向かったのは関東にある動物園です。北海道に生息するヒグマを展示しています。 記者 「すごく気持ちよさそうに寝ています」 のんびり過ごしていたヒグマ。実は、今の時期が… 東武動物公園動物園事業部 山田篤課長 「活動的に繁殖行動に移るため行動範囲が広がる時期です。人間と接触する機会も範囲が広がる分、増えてくる」 冬眠が終わり、各地に出没しているヒグマ。繁殖期を迎えた今、行動範囲を広げています。
クマの生態に詳しい専門家は、今後クマの行動がエスカレートする可能性を指摘します。 酪農学園大学 佐藤喜和教授 「一度覚えた味に対して執着性が強いことで知られています。簡単に襲って食べることができると学習すれば、それが次の被害につながる可能性もあるかもしれません」 状況によっては、人が被害にあうこともあるといいます。 酪農学園大学 佐藤喜和教授 「徐々に行動がエスカレートする可能性もあって、昼間に活動することもなくはない。そういった場所にばったり人が近づくと、防衛的に人を襲うことも考えられる」