【マイホーム倒壊の恐れ】買うと損する「やばい立地」…“地図”や“近隣家屋”に現れる「特徴」
「家は3回建てないと理想の家にならない」といわれますが、人生で一番大きな買い物をそう何度もできるわけではありません。YouTube不動産 印南和行氏の著書『プロ建築士が絶対しない家の建て方』(日本実業出版社)より一部を抜粋し、本稿では「買うと損する“やばい立地”の見極め方」を紹介します。
購入前に要チェック!買うと損する「やばい立地」の見極め方
注文住宅を購入する際、土地の状態をチェックすることも忘れてはいけません。地震や想定外の雨量などによって地すべり、液状化が起こる可能性のある土地を購入して、家屋が倒壊してから後悔しても遅いのです。土地を選ぶ際、知っておいてほしいことがあります。
こんな土地は「地盤沈下」や「液状化」に見舞われる可能性あり
昨今の自然災害を思い起こすと、地盤が軟弱だったために大きな被害に見舞われた例も少なくありません。立地環境として、土地の確認も大切です。強い地震が起こったとき、地盤沈下や液状化に見舞われる可能性があるからです。 ■地名に「池」「沼」「川」などが入る 沼や池、河川を埋め立てた土地は、泥や水分を多く含んでいる「軟弱地盤」かもしれません。地名がその土地の特徴を表わしていることもあるので、「池」や「沼」、「川」などの漢字が使われているところは軟弱地盤の可能性を疑ってみる必要があります。 たとえば、江戸時代の古地図と現在のものを比較したとき、以前は池や沼だったところを埋め立てた土地は、現在、池や沼がなくても住所に「池」や「沼」などの漢字が使われている場合もあります。古地図などで確認してみましょう。 ■盛土(もりど)を行なった場合 また、傾斜地に土を盛って平坦にする「盛土(もりど)」を行なった場合も軟弱地盤の可能性があります。2021年に熱海で起きた土石流災害のおもな原因は盛土であるといわれています。記録的な大雨が降ったことも原因のひとつですが、「盛土」がしっかりと基準どおりに行なわれていれば、避けられた災害かもしれないともいわれました。 熱海の災害は極端な例になりますが、いつ、どのようなことがきっかけで軟弱地盤が原因となる災害が起こるかはわかりません。 全国の自治体で公表されている「大規模盛土造成地マップ」を確認してみるのもよいでしょう。マイホームのある地域が範囲内であっても、すぐに危険にさらされるわけではありませんが、気になることがあったときに軟弱地盤の影響を疑ってみる材料にはなると思います。 ■現地周辺の建物に「傾き」や「ヒビ」、マンホールが盛り上がって見えるなども要注意 実際に、現地周辺を何度か歩いてみるのも有効な方法です。複数の建物の外壁や基礎にヒビ割れがあったり、ブロック塀や擁壁(ようへき)に傾きやヒビ割れが目立っていたり、電柱が傾いたりしている場合には軟弱地盤が疑われます。 また、近隣の住宅の外壁にヒビが入っていたり、道路のマンホールが盛り上がって見えたりしたら要注意です。どちらも地盤沈下の可能性が考えられます。