練習グラウンドに通うバス代は1回約1万円…能登半島地震で被災した少年サッカークラブが震災後初の大会で躍動
勝敗ではない感動
上田監督は「良い試合でした。1対1でそんなに負けてないところと、こっちのほうが守備が粘り強かったかなと。後半も1点で終わったので、成長が見られた。ちょっと感動しています、選手の頑張りに」と話した。試合後、カメラの前では何も語らなかった優愛さん。この大会での悔しさが彼女を、そしてチームを大きく成長させるはずだ。 試合後は悔しさから我々の前では話してくれなかった優愛さんだったが、お母さんによると、少し時間がたってからは冷静に試合を整理することができたそうです。特に後半は「自分たちのプレーを出しきれた」と振り返り、またサッカーへの情熱が戻ってきているそうだ。 一方で、子どもたちがこうしてスポーツに打ち込む場を維持し続けるには課題も残る。輪島ジュニアの本来の練習拠点であるマリンタウンには仮設住宅が建てられ、航空学園のグラウンドを週1回借りて練習を行っている。今は一度街中に集合して、コーチが運転するバスでグラウンドに向かっているが、このバスが燃料費も含めて1回で約1万円かかり、今はクラブの蓄えでまかなっている。また練習の回数も減っているので、会費も1000円に下げている。 資金面についてコーチは「数年単位となると貯えが底をつく日がきてしまう」と心配していた。練習場が仮設住宅になっているということは、少なくとも2年間は使えない状況だ。民間、行政を含めて、サポートの仕方を考える必要があるのではないか。 (石川テレビ)
石川テレビ