全豪オープン

16歳のミラ・アンドレーワ[写真/ゲッティイメージズ]

テニスの全豪オープン（オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム）は19日、女子シングルス3回戦が行われ、世界ランク47位で16歳のM・アンドレーワが同72位のD・パリー（フランス）を1-6, 6-1, 7-6 (10-5)の大逆転で破り、大会初のベスト16進出を果たした。試合後の会見でアンドレーワは男子テニスで元世界ランク1位のA・マレー（イギリス）が同試合について投稿していることを知らされ「額縁に入れたい」と冗談交じりに答えた。 【動画】16歳アンドレーワが大逆転で全豪OP16強、勝利の瞬間 2007年生まれのアンドレーワは昨年の全仏オープン（フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム）で四大大会に初挑戦。予選3試合を勝ち抜くと本戦では1回戦と2回戦でストレート勝ちし3回戦進出。続くウィンブルドン（イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム）では四大大会初の16強入りを決めた。 全豪オープン初挑戦となった今大会では1回戦で世界ランク71位のB・ペラ（アメリカ）、2回戦で第6シードのO・ジャバー（チュニジア）を下し3回戦に駒を進めた。 この日の第1セット、サービスゲームが安定しないアンドレーワは第1ゲームから5ゲーム連取を許し先行される。それでも続く第2セット、反撃に出るアンドレーワはファーストサービスが入ったときに88パーセントの高い確率でポイントを獲得。第1セットとは一転したプレーで隙を与えず、2度のブレークを奪い1セットオールに追いつく。 迎えたファイナルセット、2度のブレークを許しゲームカウント1-5と崖っぷちに立たされアンドレーワはここから反撃に出ると一気に5ゲームを連取。サービング・フォー・ザ・セットとなった第12ゲームでブレークを返され10ポイントのマッチタイブレークにもつれ込むも集中力を切らさず4度のミニブレークに成功し、2時間23分の熱戦を制した。 試合後の会見でアンドレーワは「タフな試合だった。彼女（パリー）は第1セットで本当にいいプレーをしていた。私が何かをするのは本当に難しかった。でも、自分のやり方を見つけることができた。正直なところ、全体的にクレイジーな試合だったわ。第3セットでは戻ってこれるとは思っていなかったけど、それができてとてもうれしいわ」とコメント。 そしてこの試合後、マレーが自身のX（旧ツイッター）を更新し「アンドレーワが1-5で第3セットを落とす。テレビの解説は“彼女は本当にメンタル面を鍛える必要がある...負けている時の自分に厳しすぎないと”と言った。30分後、7-6でアンドレーワが勝利した。彼女が試合をひっくり返したのはメンタルの強さがあったからかもしれない。自分に厳しく、負けたときやプレーが悪かったときに自分に要求するからなのかもしれない？」と投稿。 マレーの大ファンであるアンドレーワは試合後の会見でそれを知り、「正直なところ、彼が試合についてツイートした後に私が何かコメントするとは思っていなかった。なんとかしてプリントアウトしようと思っている。額縁に入れるとかね。どこにでも持っていくわ。壁に貼って、毎日見られるようにしようかな（笑）。彼がこの試合について何かしてくれるとは思っていなかったので」と嬉しさをあらわにした。 なお、勝利したアンドレーワは第9シードのB・クレチコバ（チェコ）と予選を勝ち上がった世界ランク180位のS・ハンター（オーストラリア）のどちらかと対戦する。