ドジャース、大谷翔平「後払い」契約の恩恵で今オフも大型補強… サイ・ヤング賞左腕スネルと合意、大谷の狙う10連覇へまい進
【番記者が見た】 ドジャースの大谷翔平は昨年の入団会見でこう言った。「自分が今受け取れる金額を我慢して、ペイロール(支払いシステム)に柔軟性を持たせるのであれば、僕は全然後払いでいい」。 ◆大谷翔平の妻・真美子さん、デコピンを抱きながらガッツポーズ【写真】 大谷の契約期間の年俸はわずか200万ドル(約3億円)。スポーツ選手史上最高額の総額7億ドル(約1015億円)のうち、97%は大谷と契約を終えた後に支払われる。大谷がチームに提案したこの契約が、ドジャースの黄金期をつくる一助となる。 26日、ドジャースが2度のサイ・ヤング賞を誇るブレイク・スネルと5年総額1億8200万ドル(約277億円)で合意したと報じられた。今オフの目玉先発投手の一人。しかも、左腕が少ないドジャース先発陣にとって、昨年も狙っていたうってつけの存在だった。 レッドソックスやヤンキースなども興味を示していたようだが、マネーゲームを制したのはドジャースだった。昨年の山本由伸に続き、巨額の契約ができたのは「大谷契約」の恩恵だと言っていい。 今回のスネルの契約には、5200万ドル(約79億円)の契約金が含まれているという。ロサンゼルス・タイムズのジャック・ハリス記者は自身のSNSで「これほど、ドジャースが多額の契約金を支払うことができるのは、大谷の年俸を後払いにしているからだ」と報じた。 今年、ワールドチャンピオンとなった後の「シャンパンファイト」で、大谷はフリードマン編成本部長に「あと9回これをやろう」と呼びかけた。編成本部長は「彼は簡単に勝てると思っているようだ」と冗談を飛ばしたが、編成サイドも本気だろう。大谷の思いに応えようとしている。ドジャースは黄金期をつくるべく、邁進している。(阿部太郎、写真も)
中日スポーツ