大阪桐蔭の優位揺るがず 近江は山田が命運握る センバツ決勝展望
第94回選抜高校野球大会は最終日の31日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で午後0時半から行われる決勝で、近江(滋賀)と大阪桐蔭が対戦する。紫紺の優勝旗をかけた近畿勢対決の見どころを紹介する。 【全試合あります! 球児の熱い戦いを号外で】 ◇ 昨夏の甲子園2回戦の再戦となる。その時は山田が先発した近江が逆転勝ちしたが、今回はコンディションを含めた総合力で大阪桐蔭の優位は揺るがない。 大阪桐蔭は層が厚かった投手陣が2回戦の不戦勝によって疲労が少なく、状態がいい。先発は準決勝で登板がなかった2年生左腕・前田が予想される。準々決勝では先発し、6回1安打12奪三振無失点と好投。130キロ中盤の直球は打者の手元で伸び、差し込むことができる。直球と見分けがつかないチェンジアップのキレも抜群で、空振りを奪うことができる。球数も86球で疲労はほぼない。 打線は準々決勝、準決勝で2試合連続2桁得点と上り調子だ。4番・丸山は8打数連続安打と好調。伊藤は準々決勝で1イニング2本塁打を放った。今大会は計6人が本塁打を放ち、どこからでも長打が飛び出す。先手を取れば、ワンサイドもあり得る。 近江は投打の柱である山田の出来にチームの命運が懸かる。先発は4試合連続で完投している山田が濃厚だ。準決勝で左足のかかと付近に死球を受けて打撲したうえ、決勝は「1週間に500球以内」の球数制限で116球しか投げられない。厳しい状況の中で長いイニングを投げ、失点を最小限に防げるか。プレーで甲子園の観衆を味方につけ、いい流れを作るのが理想的だ。 打線は1番・津田、9番・清谷らが好調だ。スクイズなど小技も使いながら競った展開に持ち込み、勝機を見いだしたい。【安田光高】 ◇準決勝までの戦績 【近江】 1回戦=6-2長崎日大 2回戦=7―2聖光学院 準々決勝=6―1金光大阪 準決勝=5―2浦和学院 【大阪桐蔭】 1回戦=3―1鳴門 2回戦=不戦勝(広島商) 準々決勝=17-0市和歌山 準決勝=13-4国学院久我山 ◇決勝戦もライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では、決勝もライブ中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。