<ラグビー>サンウルブスのHCは地道な苦労人。「礎を作る」。
ハメット新HCも、「クルセイダーズのアシスタントコーチをしたときも、初年度は最下位だった。私はチャレンジが好きだし、勝てるチームに成長するための礎を作ることの経験がある。だから時間があまりないのだが引き受けた」と、受諾理由を説明した。 日本のW杯だけでなく、トップリーグなどのプレーもチェックしたハメット氏は、今回の選手選考には関わっていないが、「日本には、速さがある。情熱がある。ここ数年で急速に進化している。もちろん、スクラム、ラインアウトというセットプレーが重要だし、どのチームも持っている課題だが、ディフェンスも重要。そして、もっとも大切なのは、このチームに属していたいと、互いが信じあえるようなチームカルチャーを作ること。精神、システムなどに加えて、強いリーダーシップを持ったリーダーも必要になってくる」と、チームのビジョンを語った。契約期間は、スーパーラグビーが行われる6か月間で、日本人のコーチをスタッフとして何人か加える予定だという。 今季のスーパーラグビーは18チームが参加、4つのカンファレンスに分かれて、17週をかけて15試合を消化、その後、トップの8チームによる決勝トーナメントが行われ、優勝チームが決まる。国内では、秩父宮で5試合のホームゲームが行われ、注目の開幕戦は、古豪・ライオンズと来年2月27日にキックオフだ。 山田、垣永らは、この日、目標を聞かれ、「決勝トーナメント進出」と口をそろえた。ハメット新HCは、「まだ選手の能力を見ていない段階で、具体的な目標を語るのは難しい」と言葉を濁したが、ある意味、それは、正直な気持ちで、それほどレベルの高い世界最高峰のチームが集まっているところに日本は初めてチームを組んでトライするのだ。 上野CEOは、「日本代表の強化につなげ、世界と勝負できるチームを作ること、一人でも多くのファンにスタジアムに足を運んでもらう世界に愛されるチームになること」をスーパーラグビー参加のチームビジョンとして掲げた。1月31日の日本選手権終了後、2月1日からチームは始動する予定だ。