コムドットやまと、ファン熱狂の東京ドームイベントに感慨「これができるのはYouTubeクリエイターだけ」
5人組動画クリエイターのコムドットが総合プロデュースを務めるライブイベント「Creator Dream Fes 2024~produced by Com.~」(以下、CDF)が8月10日に東京ドームで開催され、終演後に囲み取材に応じた。 【写真】終演後、笑顔でインタビューに応じるコムドット ■ばんばんざい・みゆ&エスポワール・はんくんの結婚発表も 昨年23年に初開催され、4万人の観客を動員した本イベント。2年連続・2回目の開催となる今回は、コムドット(やまと、ひゅうが、ゆうた、あむぎり、ゆうま)に加え、人気クリエイターのESPOIR TRIBE -エスポワール トライブ-、スカイピース、とうあ、中町綾、ばんばんざい、むくえなの6組が昨年に続き登場したほか、新たに、かす、まあたそ、加藤乃愛、さくらも出演した。 会場を盛り上げたのは、動画クリエイターだけではない。タレントのベッキーはひゅうがとともにイベント全体のMCを務め、シンガーソングライターの松本千夏は、アーティスト・悠馬としてステージに立った幼馴染のゆうまと、この日のために作った曲「僕らのまま」をデュエット。とうあがライブパフォーマンスを披露した際には、5歳の頃から大ファンだったという歌手の倖田來未がスペシャルゲストとしてステージに上がり、代表曲「キューティーハニー」を2人で熱唱した。 終盤に実施された、動画クリエイターが夢を宣言するパート「NEXT DREAM」のラストには、サプライズが用意されていた。中町がファッション雑誌「CanCam」の専属モデルに抜擢され、やまとが11月にコムドットの単独イベントを開催するなどの報告をした後、トリを飾ったばんばんざい・るな&エスポワール・トライブのはんくんが結婚を発表したのだ。 タキシードを着たはんくんが緊張した面持ちで一人姿を現し「この度、結婚することにします」と宣言。続けて「この人しかいないと心の底から思いました」「僕が結婚することにした人は、この人です」と言うと、ウェディングドレスをまとったるなが登場し、会場は割れんばかりの歓声が沸き起こった。はんくんからバラの花束を渡されたるなは涙ぐみながら、「私にとってはんくんの存在はとても大きいです」といい、「今後色々なことが起こると思うけど、2人で助け合いながら頑張っていきたいと思うので、これからもよろしくお願いします」と伝えていた。 ■やまと「泥臭く人間らしく向き合ってきた」 イベント終了後にはコムドットの囲み取材が行われた。リーダーのやまとは、ステージ上で5月にリリースしたコムドットのメジャーデビューシングル「拝啓、俺たちへ」を5人で披露した時を振り返り「イヤモニを貫通して歓声が入ってきた」と述べ、「今日僕が出たステージの中ではファンの人の熱量、歓声が届いたところだった」「最高に楽しかったです」と興奮気味に語った。 さらに、総合プロデューサーとして大変だったことを聞かれると、「(コムドットの)メンバーの練習が大変だったんじゃないですかね」「みんなの大変さに比べたら僕の大変さなんて全然だなってくらい向き合っていた」とし、ソロでの演目を成立させるために準備を進めたメンバー4人を労った。 やまとの言うように、イベントではメンバー一人ひとりの見せ場もあった。この日のために数か月間猛特訓した殺陣パフォーマンスを繰り広げたひゅうがは、指導を受けた監督や共演者が良い人で「練習しに行くのが楽しくて仕方がなくて、大好きな部活に行くぐらいの気持ちだった分、寂しいと思う気持ちもあった」と述懐。演目終了後のステージ裏では「泣いてたんですよ、この男(笑)」と、やまとから暴露されていた。 ■メンバーの終演後コメント 昨年11月に「AМUGIRI」名義で歌手デビューし、2曲を披露したあむぎりは、前回のCDFで他の動画クリエイターが歌っているのを見て「めっちゃカッコいい」「いつかこのステージに出てみたい」と思っていたという。念願が叶って挑んだこの日のパフォーマンスについて「緊張はなかった」「自分の力を最大限発揮できた」と納得の表情を浮かべた。 ゆうたは、未経験から練習を重ねてピアノの生演奏に挑んだものの、ミスタッチが何度かあった。「本領発揮できなかった心残りはあるのですが…」と唇をかみしめながらも、「それはあくまで自分の中での感情であって観に来てくれた人、PPVで観てくれた人には全力で真剣に挑戦する姿を見せられたのかなと思うので、この悔しい気持ちは自分の中でしまい込んで堂々とやり切ったぞと言いたいと思います」と前を向いた。 地元の幼馴染と東京ドームのステージ上でデュエットしたゆうまは「地元の友だち・松本(千夏)とステージをやらせていただいたんですけど、僕たちが“地元ノリを全国へ”と活動している中で、また新たな地元ノリを見せられたんじゃないかと思います」と喜んだ。 イベントの最後に、やまとは「また来年やるかもね」と発言していた。CDF継続開催の意向について聞かれると、やまとは「(CDFが)毎年のみんなの楽しみになって、毎年のクリエイターの楽しみになったら何年も継続して続けていけることができると思う」とし、「来年もまた開催できたらと思います」と願望を口にした。 ■YouTubeクリエイターだから作り出せる空間 最後に、コムドットを筆頭としたCDFに出演した動画クリエイターを目的に東京ドームまで足を運ぶ熱量の高いファンが多数いる理由は何だと思うかと問われると、やまとは「キーワードは“近さ”なのかなと思います」と答えた。YouTubeは発信者が視聴者にリアルな感情や言葉が伝えられるプラットフォームだからこそ、「普段動画で見ている人たちが目の前にいつもと違うカッコいい煌びやかな姿で出てくる。そのギャップが他のエンターテイナー、アーティストの人とかだと作れない振り幅があるんじゃないかなと思っていて。これができるのはYouTubeクリエイターだけだと思っています」と語った。 そして、「僕たちは今回のステージも緊張しましたし、不安だからこそしこたま練習したり、みんなで会議してとか。そういうふうにすごく泥臭く、人間らしく向き合ってきたので、そういう姿勢は今の若者に必要だと思います」と熱弁していた。 撮影/取材・文=小島浩平