宇野昌磨 現役引退、選手としての魅力、人柄、輝かしい成績…これまでの競技人生にフォーカス!
◆ライバルたちへのリスペクト
吉田:宇野さんにとっての大舞台でのライバルといえば、たくさんの選手と競ってきたなかでも特に印象深いのが、北京オリンピック・金メダリストのネイサン・チェンさんと、ソチオリンピック、ピョンチャンオリンピック金メダリストの羽生結弦さんです。2人について、宇野さんは会見でこう語っています。 “記憶に残るネイサンと、ゆづくん(羽生結弦さん)の試合なんですけど、彼ら2人は僕にとっては本当に「雲の上の存在」で、いつか同じ立場で戦えるようになりたいと常々思う、すごいスケーター2人でした。僕が果たしてそこにたどり着けたかどうかは自分でも分かりませんが、それでも僕なりに全力でフィギュアスケート人生を送れたと思いますし、やっぱり大会の記憶に残るものとしては、大会よりも2人の人間性というものの素晴らしさというほうが、僕は記憶に残るかなと思っています ” ユージ:勝ち負けではなく、常に自分のベストを尽くすことに力を注いでいた宇野さんならではのコメントでしたね。会話のなかでも、競技相手へのリスペクトを忘れない姿勢がしっかりと伝わってきて素敵だと思いました。長谷川さんがおっしゃるように、人間性の素晴らしさを感じます。
◆“プロスケーター”宇野昌磨に期待したいこと
吉田:現役を引退して、プロスケーターとしての新たな道を歩み出す宇野昌磨さん。これから、どんな世界が待っているのでしょうか? 長谷川:今の日本のフィギュアスケートの状況を見てみると、競技界ももちろん楽しいのですが、徐々にプロスケーターたちが独自のアイスショーみたいなものを展開し始めてきています。アイスショーもすごく多彩になって面白くなってきています。 そのなかで宇野選手は去年の夏、テレビアニメ「ワンピース」シリーズ史上初のアイスショー「ワンピース・オン・アイス」で主人公・ルフィ役を演じて、とても好評でした。今年も再演されます(2024年9月7日(土)、9月8日(日))。宇野さんはそういった独自のアイスショーをやったり、また新しいものを作っていったりするのかなというところで楽しみです。 競技界の後半のほうでも、宇野さんにしかできない、得も言われぬ演技を見せていました。具体的ではなく抽象的ですが、光とか色が見えるような素敵な演技を見せるようになっていたので、これからの宇野さんには、それを進化させたものを見せていってほしいなと私は思っています。 ユージ:フィギュアスケートを取材されている、フリーライターの長谷川仁美さんにお話を伺いました。ちなみに引退会見で宇野さんは、今後のプロスケーターとしての活動について、「毎日の練習が楽しくなるような、自分が心から踊るようなスケートをしていきたい。自由にフィギュアスケートをやるのは、自分の生き方にもマッチしていると思うので楽しみだ」と語っていました。新しい舞台に立つ宇野昌磨さんの姿、今から楽しみです! (TOKYO FM「ONE MORNING」2024年5月17日(金)放送より)