【福岡ボート(サマータイム)一般】西山貴浩 武器は1年後への熱い思い
<21日・福岡ボート・4日目> 何とか粘り切った。準優10Rで2号艇の西山貴浩(36)=福岡=は、田頭実のイン戦を崩しきれず2着。ただ、道中は一筋縄でなく迫り来る田口節子とのデッドヒートを展開し、田口の攻めを絶妙なライン取りとターンで完璧にブロックするファンインプレー。SG常連の技を見せつけて優出の切符を勝ち取った。 しかし、準優終了後は機力に対しての不安を吐露。「悪くないと思っていたけど、田頭さんとか上位と比べたら回ってからが違う」。このままではVは狙えない。だからこそ、いち早く次の策を練っている。「優勝戦は出足一本の仕上げにして、これで勝負する」。優勝戦までにたっぷりある時間で最後の牙を研ぐ。 機力は劣勢な上に、優勝戦はまれに見る強豪ぞろいの一戦。それでもVを狙う意思だけは曲げない。諦められない理由があるからだ。「来年のクラシックは若松ですからね。GⅠを優勝して行くつもりでいるけど、一般戦でも優勝を重ねておきたい。何が何でも若松のクラシックには行きます」 明確な目標がある人間は強い。機力で見劣りしてもあふれる気力でカバーするつもりだ。「前付けは考えているし、最低でも4コースまでには入りたい。とにかく優勝するために何かするし、何でもします」。1年後への熱い思いをはせて、進入からこん身の勝負に出る。(森 大輔)