勤務先の医療法人金庫から115回現金抜き取り着服、退職後も合鍵使って事務室に侵入・窃盗繰り返す 元経理課長を8300万円業務上横領容疑で逮捕 霧島署
医療法人から約8300万円を着服したとして、霧島署は2日、業務上横領の疑いで、鹿児島市宇宿3丁目、会社員の男(40)を逮捕した。 逮捕容疑は、霧島市の医療法人の経理課長として勤めていた2020年4月から21年4月までの間、事務室の金庫から115回にわたり現金計約8300万円を着服した疑い。同署によると「現金を着服したことは間違いない」と容疑を認めている。 医療法人によると、男は20年4月に中途採用され、現金や預貯金の出納管理を担当。21年4月に自主退職するまでの間、外来診療の売上の一部を横領したり、架空の経費を計上したりするなどして、1回当たり数万円、多いときには約300万円を抜き取ったという。主にギャンブルに使っていたとみられる。 21年11月末に医療法人の事務室から現金を盗まれる被害があり、男が退職後に合鍵を使って侵入、窃盗を繰り返していたことが発覚した。その後の内部調査で会計帳簿と預貯金残高に約1億2000万円分のずれがあることも判明し、22年2月に刑事告訴した。
現時点で弁済はないという。医療法人は24年1月に男と当時の顧問税理士で監事だった元役員を相手取り損害賠償を求め、鹿児島地裁に提訴している。
南日本新聞 | 鹿児島