【速報】京大”吉田寮訴訟”1審判決不服で控訴の京大「安全確保のためには明け渡し必要」と表明 寮自治会は「極めて残念」「対話の再開を求め続ける」
京都大学が、吉田寮の明け渡しを求めて学生らを訴えた裁判。訴えを一部退ける1審判決を不服として控訴した京大側が「主張が一部裁判所に受け入れられず誠に遺憾。安全確保のためには明け渡し必要」と見解を示しました。明け渡しを命じられた一部の寮生側もすでに控訴していて、寮自治会は「対話の再開を求め続ける」としています。 京大の吉田寮をめぐっては京大側が「一部の建物の耐震性に問題がある」として明け渡しを求め、寮生たちを提訴。 2月16日に、京都地裁は「大学の規程では老朽化を理由に退去を求めることはできない」などとして、2017年12月までに入寮している学生については立ち退きを求めないとする判決を言い渡していました。 地裁によりますと、この判決に対し、2018年以降に入寮した学生など明け渡しを命じられた6人が、判決を不服として2月28日付で控訴。さらに翌日、京大側も2月29日付で控訴していました。 京都大学は3月1日午後、公式HP上で控訴についてとの「寮生の安全確保のためには、居住者に明渡しを求めることが必要。改めて吉田寮現棟に居住している全ての者に対し、速やかに退居することを求める。学籍を有する吉田寮生には明渡請求を認めないというもので、本学の主張が一部裁判所に受け入れられず、誠に遺憾」とする見解を示しました。 一方、寮自治会は、京大側の控訴について「対話再開の要求を無視した控訴で、極めて残念」などとしたうえで「控訴審を取りやめ、話し合いを再開するという判断は今からでも可能です。私たちも控訴を取り下げる用意はあります。大学執行部の責任ある判断を信じて、対話の再開を求め続けます」と表明しています。