米メキシカンファストフードチェーンで起きたうそのような本当の出来事。

レストランの客がささいなことにクレームをつけ、怒りを爆発させるカスタマーハラスメント動画があまりにたくさん拡散されている昨今。オハイオ州パーマの裁判官が、カスハラを行ったある客に、逆の立場に立ったらどう思うか理解するチャンスを与えた。 【写真】米客室乗務員に聞いた、機内で頼まないほうがいい食べ物や飲み物 約3カ月前、39歳のローズマリー・ヘインがRedditに投稿した動画が拡散。彼女はメキシカンファストフードチェーンのチポトレ（Chipotle）の従業員、エミリー・ラッセルの顔にブリトーボウルを投げつける動画を撮ったのだ。その直前には、ラッセルに向かって罵詈雑言の激しい抗議を延々としていた。 11月28日、パーマ地方裁判所のティモシー・ギリアン裁判官は、ヘインに60日間の服役に減刑する（それまでは180日間だった）代わりに、ファストフード店で2カ月間、1週間に20時間就労するという判決を言い渡した。 「あなたは望みどおりのブリトーボウルを手に入れられなかったけれど、それに対するあなたの対応がこれですか？　これはパーマの『リアル・ハウスワイフ』ではない。このような行為は受け入れられない」と裁判官。 ブリトーボウルを投げつけられたラッセルは不安にさいなまれ、最終的に仕事を辞めざるをえなくなったが、正義は勝ったと確信。 「私は彼女が軽い罰を受けただけで逃げてほしくなかった。彼女はやったことにふさわしい罰を受けた。私の立場になってみるのだから。でも、彼女は週20時間労働。私は65時間働いていたのだから、彼女はラッキーよ」と『Today』にコメントしている。 ショッキングな事件を受け、ラッセルに経済的支援をするためにGoFundMeでクラウドファンディングを始めたところ、12月6日現在で7000ドルを少し上回る額（約103万円強。目標額は1500ドルだった）の寄付が集まっている。