大洋デパート火災から50年 104人死亡、黙とう後消防訓練
104人が死亡した熊本市の大洋デパート火災から50年となった29日、熊本市消防局は市中心部の大型商業施設「熊本桜町ビル」で消防訓練を実施した。消防隊員や施設の従業員ら約250人が参加。市広域防災センターでは、教訓を伝えるパネル展も開催された。 午前9時ごろ、参加者が黙とうした後に始まった訓練では、緊迫した無線連絡の声が響き、隊員らが素早く現場に展開した。買い物客役の従業員らが隊員の指示に従って避難し、クレーン車による救助も行われた。 当時10歳で、立ち上る煙を見たという中村雅司熊本市西消防署長は「市民を守っているという自負を持って取り組んでいきたい」と訓練の意義を強調。大西一史市長は「教訓をしっかり語り継いで防火意識を高め、このような火災が二度と起こらないよう気を引き締めたい」と述べた。