「要介護認定」の調査で、家族が注意すべきこととは?
高齢で歩行や食事を一人で行えなくなったとき、要介護認定を受けることで公的な介護サービスを受けることが可能になります。本稿では要介護認定の仕組みと注意点について、大迫知信さんが自身の体験、そして介護のプロからのアドバイスを紹介します。 【マンガ】祖母がデイサービスを拒否...家族はどう対処した? ※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2024年4月号より、一部を抜粋編集したものです。 ------------------------- おばあ:松原文子(89歳) 1934年生まれ。大工の棟梁の夫と若い衆、子や孫に料理を作り続けてきた。近年パーキンソン病を発症し、孫の手助けが必要に。料理や介護に奮闘する孫に感謝しつつも、感想は率直で手厳しい。 孫:大迫知信(39歳) 脱サラ後、おばあが作るちょっと変わった料理に支えられ、念願だった物書きに転身。著書『おばあめし』(清流出版)を出版。おばあが台所に立てなくなってからは、自らが作る"まごめし"を出している。 ・ブログ「おばあめし」 https://obaameshi.com/ ・Instagram https://www.instagram.com/obaameshi/ -------------------------
介護の第一歩! 要介護認定の仕組みと注意点
【介護のプロに聞いてみた】 ――要介護認定の調査に、おばあが正直に答えてくれません...。 立ち上がるのもつらいのにお茶を用意したり、できないことでも「できる」と言ったり、調査員がうかがうとご本人が"頑張る"ことがよくあります。ですから調査員は、ご本人の普段の様子をご家族にもお聞きするんです。さらに主治医の意見書も併せて、必要な介護の度合い"要介護度"が決まります。
――要介護度の仕組みを教えてください。 軽いほうから要支援1~2、その上に要介護1~5の全部で7段階あります。一番重い要介護5は、自分で寝返りを打つのも難しい状態です。重くなるほど介護保険が支給される限度額が上がり、より多くの介護サービスを1割から3割の負担で利用できます。