SNS選挙「一定の規制を」 熊谷知事、虚偽投稿対策に持論 「安全保障上のリスクも」
11月の兵庫県知事選などでインターネット上に虚偽の投稿が相次いだ問題で、熊谷俊人知事は12日の定例記者会見で、SNSを活用した選挙運動について「民主主義を守るためには、候補者本人の表現はできる限り規制するべきではないが、第三者が不確かな情報を流布することには一定の規制をするべきだ」との持論を述べた。公選法の改正を視野に「必要な部分を改善するべき」とし、安全保障上の問題も指摘した。 同知事選では虚偽や誹謗(ひぼう)中傷を含む動画の拡散が問題になった。熊谷知事は2013年の「ネット選挙」解禁当時にはSNS中心の選挙は想定されていなかったとし「第三者が不確か、もしくは明確に虚偽の内容を流布できる状態が放置されていいとは決して思わない」と述べた。 熊谷知事は神戸市出身で兵庫県政を注視してきたとも説明し、選挙戦について、虚偽も100回繰り返せば半数ほど信じてしまう人がいることが明らかになったと分析。「外国勢力から容易に世論を操作されてしまう。安全保障上のリスクを非常に強く感じた」と危機感を示した。 一方、自身のSNS活用については「選挙だから特別なことをするのは、私は違うと思う。普段からSNSやリアルで対話をするべきで、その延長上に選挙がある」と述べた。