インフルエンザ急拡大 昨年同期の約3倍 太平洋側は乾燥が続く 体調管理に注意
厚生労働省が発表した最新の「インフルエンザの発生状況」によりますと、令和6年第52週(令和6年12月23日から令和6年12月29日まで)分の定点あたり報告数は、前週の約1.5倍に急増して、昨年同期の約3倍になっています。今後1週間も、太平洋側は晴れる日が多く、空気の乾燥が続くため、体調管理にお気をつけください。
インフルエンザ患者 急増
9日(木)、厚生労働省が発表した「インフルエンザの発生状況」によりますと、令和6年第52週(令和6年12月23日から令和6年12月29日まで)分の定点あたり報告数は「64.39」と、前週の「42.66」の約1.5倍になりました。 また、昨年同期の定点あたり報告数は「21.65」でしたので、昨年同期に比べて、約3倍の多さです。「今年は、早い時期から、患者数がグンと増えている」というのが分かります。 なお、インフルエンザの指定医療機関の報告数は「317,812」と、前週の「211,049」より急増しました。
この先1週間 太平洋側は晴天・乾燥が続く
そして、この先は、太平洋側を中心に「空気の乾燥」に注意が必要です。 全国の週間予報を見ますと、11日(土)以降、東京・名古屋・大阪など、太平洋側では晴れる日が多いでしょう。仙台では、強烈寒波の影響で、11日(土)は明け方まで雪が残りますが、天気は回復へ向かう見込みです。 12日(日)は、本州の南を進む低気圧の影響で、太平洋側で雨や雪の降る所がありますが、降ったとしても長くは続かず、空気をしっかり潤すほどではなさそうです。 空気の乾燥が続くだけでなく、朝晩を中心に冷え込む日も多いでしょう。名古屋では12日(日)の最低気温は氷点下、東京都心では、14日(火)にかけて最低気温が2℃前後の予想です。 乾燥と寒さで、体調を崩さないよう、ご注意ください。
空気が乾燥 インフルエンザに注意
湿度が低くなると、ノドの粘膜の防御機能が低くなるため、インフルエンザにかかりやすくなります。インフルエンザを予防するには、次のようなことを心がけてください。 ① 外出時はマスクを着用し、人の多い所への外出を控えましょう。高齢者や慢性疾患を抱えている方、疲れ気味、睡眠不足の方は、特に注意が必要です。 ② 外から帰ったら、手洗いやうがいをしましょう。インフルエンザだけでなく、一般的な感染症予防のためにも、おすすめです。 ③ 室内では、加湿器などを使って、適度な湿度(50~60%)を保ちましょう。 ④ 栄養バランスの取れた食事と、十分な睡眠をとるよう、心がけましょう。体の抵抗力を高めることができます。 それでも、インフルエンザにかかってしまった場合は、安静にして、十分な休養や水分をとり、早めに医療機関を受診してください。
日本気象協会 本社 望月 圭子