北海道・苫小牧市のドッグラン 登録制で6月再開 マナー悪化で閉鎖…向上期待
苫小牧市は、飼い主のマナー悪化により昨年12月から閉鎖している未来の森公園内のドッグラン(北光町)について、6月3日に再開する。利用は従来通り無料を維持するが、利用者を登録制にするな どガイドラインを強化する。 【動画】浜厚真に大量のホッキ貝打ち上がる 市が設置する唯一のドッグランで、未来の森公園の一角に2010年にオープンした。中型・大型犬用が2090平方メートル、小型犬用は1060平方メートルのスペースがある。閉鎖前は市内在住を問わず、愛犬のリードを外して24時間遊ばせることができ、22年度の利用者は約1万3千人に上った。 しかし、23年度に「狂犬病のワクチン接種をしていない犬がいる」「ふんや尿の処理が不十分」など20件以上の苦情が市に寄せられた。飼い主のマナー悪化を受け、市は昨年12月中旬からドッグランを閉鎖し、苫小牧獣医師会などと協議し対策を検討してきた。 飼い主1人あたり1度に利用できるのは2匹までで、利用時間を午前9時~午後5時に短縮。利用希望者は登録が必要で、市で配布する申込書に必要事項を書き、1年以内の狂犬病予防接種と5種以上の混合ワクチンの接種証明書とともに市環境生活課に提出する。登録者のみにドッグラン入り口の鍵を開ける番号が通知され、利用する場合、交付される利用許可証を身に着ける。 閉鎖前と同様、ドッグラン専従の監視員などは置かず、未来の森公園の管理人のみとする。管理人がいない12月から3月までは、ドッグランは閉鎖する。 今年2月には同施設を利用する市民有志の「北光ドッグランの再開を求める会」が、施設再開を求める要望書を市に提出した。施設の閉鎖について、同会の大津山香代表(43)は「ドッグランの利用者同士が声を掛け合ってルールを注意できないことが残念だった」と話す。その上で、「仕事をしている人も使いやすい夕方や早朝に利用できなくなることは残念だが、登録制はマナー向上の抑止力になる」と新たな運営に期待する。