桂米助、二ツ目ユニット「芸協カデンツァ」の新喜劇興行にエール「落語と喜劇の二刀流で」
落語家の桂米助、落語芸術協会の若手落語家ユニット「芸協カデンツァ」が11日、都内で浅草演芸ホールの12月上席後半(6~10日)昼の部「桂米助プレゼンツ 芸協カデンツァ新喜劇」の取材会を行った。 2019年に結成された二ツ目10人によるユニット「芸協カデンツァ」による新喜劇。今年6月に披露した新喜劇の評判がよく、米助が旗振り役となって喜劇の聖地・浅草で上演されることとなった。寄席興行の歴史の中でも、二ツ目が定席のラストを新喜劇で飾るのは初めてという。三遊亭小遊三、笑福亭鶴光、春風亭昇太らも日替わりでゲスト出演する。 5日間の興行でトリを勤め、中入りをはさんで後輩達の新喜劇にバトンを渡す米助は「(公式YouTubeの)『ヨネスケちゃんねる』を撮ろうと、彼らの新喜劇を見てみたら面白い。バカウケなんですよ」と新喜劇の出来栄えを絶賛。「大谷(翔平)が活躍してますが、『芸協カデンツァ』にも落語と喜劇の二刀流でやってほしい。新喜劇で興味を持っていただいて、落語界を盛り上げていけたら」と語った。 芸協カデンツァのリーダーで、来年5月に真打ち昇進を控える瀧川鯉津は「皆様のお耳に口コミ等が入りまして、この度めでたくこの浅草演芸ホールで寄席の最後を飾ることができる運びとなりました」と感謝。「これを一過性のものではなく、暮れの風物詩にできたら」と意気込んだ。 新喜劇のタイトルは「決断の時、そば屋の危機」で、10人の個性に合わせ役柄もあて書き。吉本新喜劇の座員から落語家に転身した笑福亭希光が細かい動きを演出している。希光は「米助師匠が絶賛してくれて、米助師匠の尽力がなければこうはならなかった。来年には鯉津さんと(立川)幸之進さんが真打ちになるので、全員が二ツ目の間にできるというのは素晴らしいこと」と決意を新たにした。 落語ではなく新喜劇という形ではあるが、二ツ目で初めて寄席の最後を勤める10人に、米助は「最後に出番を飾る、というところで少しでもトリの心構えを知ってもらえたら。真打ちになって実際にトリを取ったときに少しでも役立てばいい」と期待。「いま若手が大ネタばっかりをやるんですけども、まずとりあえずお客さんに喜んで、ウケてもらうことを考えたほうが僕はいいと思います。ウケるのが勝ちですから、新喜劇でドッカンドッカン盛り上がってほしい」とエールを送った。
報知新聞社