「30年後の未来」をデロリアンとともに【5】トラブルも「未来のクルマだから」と笑って受け流す余裕も
そう、タイムマシンといえばこのクルマを置いてほかにないだろう。オーナーが駆るのは「バック・トゥ・ザ・フューチャー(BTTF)」でおなじみのDMC-12デロリアンだ。 【画像18枚】ムービーとしては3作で完結しているが、スピンアウト作品は現在でもリリース中。グッズ展開も多岐にわたり、劇中そのままの衣装などもコレクションされている 【デロリアン DMC-12 Vol.5】 もちろん、ファーストカーとして日常を過ごす中で、寄る年波に勝てない現実もある。リザーバータンクから水蒸気が噴き出し、劇中さながらの惨事になったこともある。ただ劇中のデロリアンも、カッコよく自由自在に時空を超えることはなく、幾多の失敗を経ながらドタバタのタイムトリップだった。 それを思えば、トラブルも「未来のクルマだから」と笑って受け流す余裕もできた。 知識を深めるうち、創業者J・Z・デロリアンの困難に直面しながらも理想の自動車を世に出す、という男気あふれた生きざまにも共感するようになったオーナー。大事に扱いながら、孫の代まで一緒に過ごすためメンテナンスにいそしむ。 きっと30年後も今と同じようなきれいなコンディションで走り続けていることだろう。なぜって? タイムトリップして確認してきたから分かるのさ! OWNER’S VOICE あこがれのムービーカーと過ごす日々を現実にして、瞬く間に13年が過ぎたというオーナー。「信頼できるメンテナンスガレージ、ファンテックのおかげで問題なく乗り続けることができています」と話す。DMCの存続会社もあり、現在でも300台程度を作ることができるストックパーツが用意されているという。部品供給も安心だ。現在はエアコンの機嫌が悪く、「夏場のドライブでは自分が(タイム)トリップしそうな車内温度になります」と笑う。「デロちゃん」と呼んでかわいがってくれる理解ある奥さまにも感謝しきり。 初出:ハチマルヒーロー vol.044 2017年11月号 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部