ケンタッキーなのに「天丼」? 天ぷらから生まれた人気メニュー「カーネルクリスピー」に潜む情熱
「このメニュー、そこまで有名ではないけど自分は好きだなあ」「定番や看板ではないかもしれないけど、好きな人は結構多いと思うんだよな……」――外食チェーンに足を運ぶと、そう思ってしまうメニューが少なからずあります。店側はどんな思いで開発し、提供しているのでしょうか。 人気外食チェーン店のすごさを「いぶし銀メニュー」から見る連載。今回はケンタッキーフライドチキンの「カーネルクリスピー」を取り上げます。 飲食チェーンには「代名詞」「定番」というべきメニュー以外にも、知られざる企業努力・工夫を凝らされたものが数多く存在します。本連載では、そうした各チェーンで定番に隠れがちながら、根強い人気のある“いぶし銀”のようなメニューを紹介していきます。 【写真】ケンタのカーネルクリスピー
■「オリジナルチキン」以外のいぶし銀メニューが豊富 今回のテーマは、ケンタッキーフライドチキン(以下、ケンタッキー)の「カーネルクリスピー」です。 ケンタッキーの代名詞といえば、さまざまな部位を楽しめる「オリジナルチキン」でしょう。創業者であるカーネル・サンダースが1940年に完成させた、11種類のハーブ&スパイスを使って若鶏を揚げる調理法は、今もなお受け継がれています。 日本ケンタッキー・フライド・チキンの関口弦司さん(品質保証部研究開発課 課長)は、やはり『ケンタッキーといえば、オリジナルチキン』というお客さまが多いですね」と話します。とはいえ、オリジナルチキン以外にも強力なメニューがいくつもそろっているのがケンタッキーの強みといえるでしょう。
例えば、日本のケンタッキーで生まれて世界中で人気を博している「チキンフィレバーガー」、オリジナルチキンと同様の調理法を用いている「骨なしケンタッキー」、さらに「コールスロー」や「ビスケット」と、いぶし銀なメニューには事欠きません。 もちろん、忘れてはいけないのが今回のメインテーマであるカーネルクリスピーです。オリジナルチキンも大好きですが、生来のズボラな性格から、骨がなく気軽に食べられるカーネルクリスピーがさらに好物である筆者が、あらためて食べてみました。