兵庫県スポーツ賞特別賞贈呈式に出席した（左から）グレアム充子コーチ、中野園子コーチ、日本選手権３連覇、女子で５６年ぶりに世界選手権３連覇を成し遂げた女子フィギュアスケートの坂本花織、斎藤元彦兵庫県知事（カメラ・森脇瑠香）

　フィギュアスケート女子で５６年ぶりに世界選手権３連覇を達成した坂本花織（２４）＝シスメックス＝が２２日、練習拠点の兵庫・尼崎スポーツの森で「兵庫県スポーツ賞特別賞」を受賞した。斎藤元彦県知事から賞状や、記念品を受け取った世界女王は「３連覇は今年しかできないと思って挑んだ。完璧ではなかったけど、頑張ってきた成果が出て、良かった」と笑みを浮かべた。 　同施設では５～１０月の時期に練習しており、以前から女子更衣室や洋式トイレの設置を県に要望していた。坂本の活躍や、フィギュアスケートを始める子どもたちのために、２３年春に洋式トイレや、リンクサイドに女子更衣室が完成した。斎藤県知事は「先日、この会場にご要望いただいていたお手洗いの洋式が不十分であるとか、女子の着替える場所がなくトイレで着替えていたことがあった。専用の更衣室を準備させていただき、十分ではないですが、環境改善を行っていきたいと思っています」と全力でサポートすることを誓った。坂本は「少しずつ改良してもらって過ごしやすい」と感謝した。 　今後の新プログラムは未定だが、５月から振り付けを行う。４回転ループを練習中だという坂本は「オリンピックにつながる重要なシーズンになる。勢いをつけられるように」と気を引き締めた。