スイッチ版は驚異的セールスに…販売本数で振り返る『マリオカート』その進化の歴史
■さらなる大ブレイクの契機は「ニンテンドーDS」
一度は低下した販売本数だが、2005年発売のニンテンドーDS用『マリオカートDS』では国内で402万本という記録を叩き出す。「DS」本体そのものが国内で654万台の売上を記録した人気ハードだったこともあり、シリーズトップの国内販売数を記録した。 同作は初のWi-Fi対応ソフトで、オンライン対戦が可能に(2014年5月にサービス終了)。対戦人数も8人に広がり、Wi-Fiがあればどこでも友だちとプレイできるようになった。その手軽さもまた販売数に繋がったのだろう。 さらに携帯ゲーム機向け初の3D画面になり、ミッションランモードなどを実装。勝利の切り札「直ドリ(直線ドリフト)」など、スピードを求めるプレイヤーが夢中になる要素もあった。 続く2008年発売のWii用ソフト『マリオカートWii』も好調で、国内で383万本の売上を記録。今作では、Wiiハンドルを傾けて曲がれるようになり臨場感が増した。操作もシンプルで、ライトユーザーが簡単に遊べたことも人気が爆発した理由の一つだろう。 さらに対戦人数は最大12人まで広がり、カートに加えてバイクも導入。Wiiは任天堂の据え置き機ゲームとして、スポーツゲームやパーティゲームなど「ファミリー向け」のタイトルがヒットしたハードでもある。大人数でワイワイプレイするのにピッタリだとして、『マリオカート』を購入した親世代も多いのではないだろうか。 2011年にはニンテンドー3DS用ソフトとして『マリオカート7』が発売。同作は、空を飛んだり水中を走ったりと自由度が大幅にアップ。カスタマイズ性も高まり、フレーム、タイヤ、グライダーを組み合わせたオリジナルカートの使用が可能となった。 直ドリなどのテクニカル面はないが、安定感のある楽しさからロングセラーになり、国内で308万本の売上を記録。発売から1か月で、売上100万本を突破し、3DS初のミリオンヒットとなったタイトルでもある。ただ、2024年4月で3DSのオンラインプレイサービスが終了したため、オンライン対戦はできなくなっている。 一方、国内販売本数143万本と伸びなやんだのが、WiiU用ソフト『マリオカート8』だった。この数字は、Wii U本体の販売台数が334万台と失速したことが大きな要因。ただ、ハードが伸び悩んだ中でも、ミリオンを超えたのはさすがといえる。 ゲーム内容も『マリオカート8』は変わらず良作。初のHD化でグラフィックが格段に向上し、重力を無視したアクロバット走行も実現した。さらに、今回はバギーが登場している。