〔東京外為〕ドル、159円台後半=2カ月ぶり高値(24日午前9時)
24日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米国の強い景気関連指標を受けた利下げ観測の後退を背景に、1ドル=159円台後半に上昇した。159円90銭前後と約2カ月ぶりの高値を付けている。午前9時現在、159円90~90銭と前週末(午後5時、158円77~77銭)比1円13銭の大幅ドル高・円安。 前週末、東京市場で159円台前半まで上昇したドル円は、欧州時間には週末を控えた持ち高調整などでいったん158円台後半まで売られた。一方、米国時間には長期金利上昇を受けて一時159円80銭台まで上昇。週明け24日東京時間早朝も159円台後半で推移している。 前週末はS&Pグローバルが発表した6月の米製造業とサービス業の購買担当者景況指数(PMI)がいずれも市場予想を上回り、米利下げ観測が後退したことでドル買いが優勢になった。米財務省が20日の為替報告書で日本を「監視対象」に再指定し、「為替介入をしづらくなった」との見方が市場で広がったことも上昇を勢いづけたようだ。 160円を超えると政府要人らからけん制発言が出る可能性もあり、「強めの内容になれば、ドル売り・円買いが強まる」(外為仲介業者)ことも警戒され、東京時間は高値圏でもみ合う展開も予想される。ただ、午前8時前後に財務省の神田真人財務官の「為替の過度な変動があった場合には適切な行動をいつでも取る用意がある」との発言が報じられたが、「介入警戒には物足りない」(FX業者)と受け止められ、強含んだ。同9時前に公表された13~14日の日銀金融政策決定会合「主な意見」への反応は限定的だった。 ユーロは対円、対ドルで上昇。午前9時現在、1ユーロ=170円90~92銭(前週末午後5時、169円44~56銭)、対ドルでは1.0687~0688ドル(同1.0676~0676ドル)。