前半リードされた札幌創成は、後半に3点を取り樟南を突き放す
北海道からやってきた札幌創成と鹿児島にある樟南の試合は、雨の一戦となった。札幌は雪の影響で、冬場はほとんどの時間を体育館で過ごしていたが、屋外ではこれが久しぶりの試合。未だ寒さの厳しい北海道と、南国の高校の対決は、果たしてどのような結果になったのか。 【フォトギャラリー】札幌創成 vs 樟南 前半は、札幌創成の鏑木雅彦監督が「ピッチの広さやセットプレーのヘディングなど高いボールでの練習は2ヶ月くらいやっていなかったので、慣れるまでは苦労していた」と語った通り、樟南ペース。3分、樟南の11番、崎山翔央(新3年)がシュートを決め、あっさりと先制に成功する。その後も、ほぼ樟南のワンサイドゲームで試合が進んだ。23分にはCKから追加点を狙うが、札幌創成GK名取煌平がキャッチしてそれを許さない。試合は1-0で樟南リードのまま、前半を終えた。 後半は前半と変わって、札幌創成の攻め込む時間帯が増えてくる。しかし、樟南も負けずに対応し、一進一退の攻防がしばらく続く。16分、札幌創成は相手ゴール前に攻め込むが、GKに阻まれた。18分、札幌創成は相手ペナ内でファウルを受けPKを獲得。これを加我咲大(新2年)が確実に決め、同点に追いついた。さらに24分、札幌創成の佐野元紀(新2年)がゴールを決め、逆転に成功する。そして試合終了間際にも再び佐野が得点。直後にゲームセットの笛が吹かれ、札幌創成が3-1で勝利した。 試合後、札幌創成の鏑木雅彦監督は、「前半は苦しんだが、後半は勝ちたいという気持ちが(相手よりも)強かったのかなと思う」と振り返る。また、今大会にどう臨むかについては、「これから戦術的なところを確認できればと考えている。雨の大会になりそうだが、雪よりも全然嬉しい」と語った。 一方、樟南の木村俊喜監督は、「前半はビルドアップからゴールまで、いい形で点も取れたが、後半の戦い方は修正しないといけないところはたくさんある。前半は押し込んだが、1点取ってまた追加点をとり、突き放せるように今から修正すべきだと思う」と課題を口にした。「前半のような戦い方が、ずっとできればいいのだが、前後半でゲーム内容が変わってしまう。そこも修正ポイント。あとは守備の仕方で、危ないところにどう人数を揃えられるかというところ。そこも含め、相手の嫌なところをできるようになればと思う」。 この大会については、「リーグ戦や高校総体にも繋がるような戦いができるよう、今日から頑張っていきたい。しょっぱな負けたので、明日までにしっかりと修正して、ボールを握りながら相手の背中を取るということを大事にして臨みたい」と力を込めた。 (文・写真=高浜確也)