"12日天下"の中日、不気味なヤクルト......それでも、王者・阪神の盤石ぶりは揺るがない?
「なんの因果か、村上宗隆が"飛ばないボール"に言及して飛び方が改善されたのは、高橋周平の離脱と同時期。守備重視の恩恵が薄れ、魔法が思ったよりも早く解けてしまったようです」 現在、その中日とヤクルト、DeNA、広島の順位が日替わりで目まぐるしく変わる状況だ。その中で、お股ニキ氏も「少し不気味」と語るのは一昨年の王者、ヤクルトだ。 「サンタナが打率リーグ1位、オスナも打点リーグ1位と両外国人の状態がいい。さらに、村上も今年は復調気味で、打線は相当怖い。阪神の岡田彰布監督もヤクルト戦に強い投手を当てており、かなり警戒しているようです」 シーズン前の各解説者予想ではBクラス予想が多かったDeNA、広島はどうか? 「DeNAはオースティンの離脱が痛く、いつ戻ってくるかが焦点です。あとは筒香嘉智の復帰効果がどう出るか。 広島は思った以上に投手陣がいい。先発陣は踏ん張っているし、中継ぎには今季ブレイク候補の塹江(ほりえ)敦哉がいて、抑えの栗林良吏(りょうじ)も調子がいい」 最後に、「阪神打倒の本命」と目されていた巨人の状況を見ていこう。 「昨季は投手陣が崩壊状態でしたが、立て直しに成功。そこは阿部慎之助監督の手腕でしょう。ただ、捕手の大城卓三と岸田行倫(ゆきのり)は配球面に課題があり、投手陣の力を引き出しきれていません。 また、投手陣が良くなった一方で、打撃陣が打てなくなる悪循環に陥っています。打順の組み方も効果的とは言い難く、開幕前に予想したとおり、阪神が一歩抜ける状況が続くでしょう」 *成績は5月8日時点 文/オグマナオト 写真/時事通信社