【MotoGP現場ぶら歩き】“静かな”パドックと、M.マルケスが勝負した5コーナー
晴れていれば素晴らしい風景、パドックでは電動化が進んでいた
MotoGP第2戦ポルトガルGPが行なわれるアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベは、わたし(筆者:伊藤英里)が個人的に好きなサーキットのひとつです。その風景が、という意味で。 【画像】ぶら歩き。ポルトガルGPの舞台裏を画像で見る(21枚)
丘陵に囲まれたサーキットは、その風景にふさわしくアップダウンが激しく、ブラインドコーナーが多い、難しいコースだと言われています。青い空の中を突っ切るようにコースを上り、下るライダーの走りが、不思議なコントラストを醸し出すのです。 ただ、2024年シーズンも取材のために訪れたポルトガルGPの風景は、少しばかり期待したものとは違っていました。週末、天候があまりよくなかったのです。木曜日には雨が降り、金曜日以降は雨こそ降らなかったものの、結局、目にまぶしいほどの青空を見ることができませんでした。天気ばっかりは、仕方ありません。 そんな曇天の下、今回もわたしは、ぶらぶらと歩き回りました。 金曜日午後のMotoGPクラスのプラクティスの時間には、ライダーの走りを見るべく、コースサイドにも足を運びました。5コーナー出口付近の外側で見ていると、MotoGPクラスのライダーが何度も通過し、時にはオーバーランしたりして走り去ります。 5コーナーは入り口が下っていて、立ち上がるとともに上り坂になっています。見ているだけでも、テクニカルなコーナーだろうな、とわかるほどです。
そうするうちに、マルク・マルケス選手(ドゥカティ)の転倒が目に飛び込んできました。マルケス選手は、グラベルを歩いてピットに戻るためのスクーターを待っていました。 この5コーナーは、マルケス選手が土曜日のスプリントレース最終ラップで、ホルヘ・マルティン選手(ドゥカティ)をパスした場所です。そしてまた、日曜日の決勝レースで、フランセスコ・バニャイア選手(ドゥカティ)とマルケス選手が接触、転倒したコーナーでもありました。 もちろん、パドックもぶらぶらと歩きます。むしろ、わたしにとっては、取材のために最も歩き回るのがパドックです。