前浜コンブ着生、生育振るわず 歯舞漁協が資源調査
北海道根室市の歯舞漁協(小倉啓一組合長)は16日、前浜コンブの生育状況を調べる今年度第1回目の資源調査を実施した。市場内で各調査ポイントから採取したナガコンブを計測した結果、平年を下回る生育状況だった。 調査は夏コンブ漁の解禁を前に例年実施している。この日は漁船6隻が調査に参加し、地区内の友知から納沙布岬までの前浜の各調査ポイントからコンブを採取。市場内で長さや重量、葉幅などを計測し、関係者らが作業を見守った。午後からは調査結果の報告会が行われた。 調査に参加した歯舞漁協昆布漁業部会の井川一美部会長(64)は「5月の段階では良くはなく、着生、生育とも平年を下回るのでは。流氷の影響もあり浅い所は氷で削られている。今後の成長に期待している」と話していた。 同調査は、漁場がロシア主張領海内で事前調査できない北方領土・貝殻島周辺コンブ漁の生育判断材料にもなっている。今年の貝殻島コンブ漁の操業条件を決める民間交渉は16、17日の両日、オンラインで開催される。
釧路新聞