「天高く馬肥ゆる秋」四角形を手掛かりにペガススとアンドロメダを探そう
星雲? それとも銀河?
アンドロメダ座には、興味深い天体が潜んでいます。月明かりがなく、よく晴れて空気が澄んでいる夜、都会から離れた街の灯りがないところで探してみてください。アンドロメダ姫の腰のあたりに、もやっとした薄い雲のようなものが見つかるはずです。それが、肉眼で唯一わかる銀河・「アンドロメダ銀河(M31)」。 私たちがいる星の集まりを「銀河系」もしくは「天の川銀河」といいますが、銀河系の外にある、銀河系と同じような星の集まりのことを銀河といいます。アンドロメダ銀河は、私たちの銀河系のお隣にある渦巻銀河です。お隣と言っても230万光年離れたところにあります。まだ銀河が知られていなかった時代は「アンドロメダ星雲」と呼ばれていたこともありました。肉眼で確認すると、淡い雲にしか感じられないかもしれません。しかし望遠鏡の進歩とともに、その姿が明らかになってきたのです。 銀河系と同じような星の集まりならば、そこにも同じように生命がいてもおかしくはないと思いませんか? 遥か遠いお隣の銀河ですが、そう考えるとちょっと親近感が沸きますよね。そんな思いを馳せながら、秋の夜空をじっくり眺めてみてください。さて次回は、古代エチオピア王家の物語に関わる星座たちをご紹介しましょう。 【連載】東京で見える星たち(葛飾区郷土と天文の博物館・湯澤真実)