アンドレイ・タルコフスキーによる詩的宇宙の極致『ノスタルジア 4K 修復版』が、日本初公開から40年の時を経てスクリーンに蘇る
アンドレイ・タルコフスキー監督の『ノスタルジア 4K 修復版』が、日本初公開から40周年の節目の年である2024年に劇場公開される。この度、本作の予告映像と場面写真が公開された。 54年という短命な生涯ながら、全8作品の劇映画を世に送り出し、今なお多くの映画人や芸術家に影響を与え続ける、旧ソ連の映画作家アンドレイ・タルコフスキー。 1962年に長編1作目『僕の村は戦場だった』を監督し、ヴェネチア国際映画祭でサン・マルコ金獅子賞等を受賞。1967年にロシアの伝説的な画家を描いた『アンドレイ・ルブリョフ』を完成させるが、歴史解釈をめぐってソ連当局の激しい批判を受け、5年間の上映禁止を言い渡される。 一方で同作品は 1969年のカンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞。その後も『惑星ソラリス』『鏡』『ストーカー』と唯一無二の映像世界で批評家や観客たちを魅了し、世界的な評価を確立した。 しかしソ連国内の検閲は依然として厳しく、タルコフスキーはソ連を出国。はじめてソビエト連邦国外のイタリアで製作されたのが長編6作目となる本作。タルコフスキーは本作を3年半の歳月を費やして完成させ、1983年のカンヌ国際映画祭では「この映画の創造に対する特別大賞」「国際映画批評家連盟賞」「エキュメニック審査員賞」の3冠に輝いた。 この度公開される『ノスタルジア 4K 修復版』は、2022年に撮影監督であるジュゼッペ・ランチ監修のもと、ローマのチネテカ・ナチオナーレの協力で 4K 修復が行われ、ボローニャ復元映画祭2022でワールドプレミア上映された。 映画『ノスタルジア 4K 修復版』は、2024年1月26日(金)よりBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次ロードショー。
otocoto編集部