ME:Iメンバー紹介第1回:笠原桃奈 “プロアイドル”としての覚悟と変幻自在なパフォーマンス
オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(以下、日プ女子)が12月16日に最終回を迎え、「ME:I」(ミーアイ)としてデビューする11人が決定。笠原桃奈が2位と40万票以上の差をつけ、1位を獲得した。 【画像】1位でデビューを決めた笠原桃奈 今回は、そんな笠原の魅力を深掘り。オーディション期間中の彼女の活躍から、今後ME:Iの中でどのように魅力を発揮するのか考察したい。 デビューメンバーとして名前を呼ばれた際、「これからも末永くプロアイドルとして人間としても愛される笠原桃奈であるために、まずは自分にとって誇れる自分であることを約束します」と挨拶した笠原。 “プロアイドル”、まさに彼女を一言で表すのにふさわしい一言である。 振り返れば、練習生として初めてパフォーマンスを披露したレベル分けテストにて、最後のデビューメンバーとして名前を呼ばれた加藤心とともにYOASOBIの「アイドル」を披露。出だしから臆することなくビシッと歌い、作り込んだ表情を見せ、その場にいた練習生やトレーナー陣を圧倒していたのが印象的だった。 そんな笠原だが、今回のオーディションに参加した理由を「グローバルに活動したい」からと説明。常に高みを目指し、3回行なわれた順位発表式でもデビュー圏内にランクインすることだけではなく、1位の座に君臨することにこだわり続けていた。 そして「どうしたら1位になれるのか」、「グローバルに活躍できるのか」を徹底的に分析。印象的だったのは、ポジションバトルの際、現状に甘んじるのではダメだと自分を奮い立たせラップ&ボーカルのポジションに初挑戦したことだ。ここで笠原は、BLACKPINKの「Shut Down」を披露。KEN THE 390の指導を受け、緩急をつけてラップを歌い上げる技術を習得し、魅力の幅を広げた。
曲に合わせて目まぐるしく変化する笠原桃奈のステージ
もちろん言うまでもなく、ボーカル・ダンスの技術は折り紙つき。自身でも「ステージ慣れしている」「ステージでの見せ方は自信がある」と話していたが、それに異論を唱える者はいないだろう。そして、そのステージでの見せ方が一辺倒ではなく、曲ごとに表情を変えるのが笠原の魅力だ。先述したYOASOBIの「アイドル」では、会場を楽しませる笑顔を浮かべつつも、どこか彼女の覚悟を感じるような力強さを含んでいた一方、グループバトルで披露したPerfumeの「TOKYO GIRL」では柔らかで繊細な表情と声色で「本当に同一人物なのか」と観る者を驚かせたほどだった。さらに同曲のパフォーマンスで感じたのは、彼女のダンスは人一倍重心が低く、同時に上半身は常に美しく見せるよう細部にまでこだわっているという点。コンセプト評価の際に披露した「&ME」でも、上半身と下半身が分離しているかのような二極化した動きが圧巻で、かつ目まぐるしく変わる曲調に合わせ表情がコロコロと変わる様子がまさに笠原だからこそ見せられるステージのように感じた。 そんな彼女が今回デビューメンバーに決まったことで期待するのは、グループを引っ張っていく、パフォーマンスを見た人が目を奪われるようなステージングだ。このオーディションを通して、より一層オールラウンダーとしてのスキルを高めた彼女なら、ボーカル、ダンス、ラップのどのポジションを任されてもグループの魅力を底上げする存在になること間違いない。 また、第1回順位発表式で「どの順位でも心ちゃんとなら、どこまでも行けると思っている」と宣言した笠原。“rebloom”として返り咲きを果たした加藤とともに、その言葉を再びライブなどのステージで実現してくれるのではないか。そう願うのは、筆者だけではないはずだ。 いずれにせよ、きっと笠原なら、曲のコンセプトに左右されることなく、圧倒的センターとしてグループを引っ張っていくだろう。これからに期待を込めて、ステージの上で縦横無尽に駆け回る彼女に会える日を楽しみにしたい。
於ありさ