愛犬と暮らすいま「DOGファースト」なBEVが存在しない……【私がEVを買わない理由 青山尚暉編】
いまの生活だとゴルフヴァリアントが1番!
なぜ、BEV=ピュア電気自動車を所有していないのか? その理由はまず、どうしても欲しいクルマがたまたまガソリンターボ車だったからだ。いま乗っているのは、世界のコンパクトカーのベンチマークであり続け、欧州のコンパクトカーはもちろん、日本のコンパクトカー、さらにはミニバンでさえ、ベンチマークにしているVWゴルフの7.5ヴァリアント、2020年型のハイラインマイスター(OPのディナウディオオーディオ付き)である。 【画像ギャラリー】EVを購入できない最大の理由 じつは、愛車としては2014年型のゴルフ7ヴァリアント・ハイラインに続く、2台目のゴルフ・ヴァリアントである。基本となるハッチバックモデル=VWゴルフ7は2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞車であり、ボク自身も選考委員としてその完成度に感動し、満点の10点を配点。翌年、さっそく2014年型のステーションワゴン=ヴァリアントを購入した。 そして、現時点でも感じていることは、コンパクトカーとして、目に見えない部分にまで徹底したこだわりを持つVWのラインアップのなかでも、実用車として「オーバークオリティ」すぎるのがゴルフであり、その完成形が第7世代、とくに2017年のマイナーチェンジ以降の7.5と呼ばれるゴルフであるということ(8を否定しているわけではないが、ドイツ車らしい乗り味など、個人的に気にいっているのが第7世代)。 以前乗っていた7ヴァリアントは6年以上乗っても古さなど感じることはなく、ドイツ車然とした作り、走り、経済性に満足でき、正規ディーラーによるメンテナンス費用も国産車並みだったから、なかなか手放すチャンスがなかったのも本当だ。 2017年にCARトップ本誌で試乗したマイナーチェンジ版の7.5の進化、DSGを含む洗練度、第一世代デジタルコクピットの採用などを目の当たりにして、かなり悔しい思いをしたのも事実。その後、淡々と7.5への乗り換えを目論んでいたのである。で、ゴルフ7.5の最終版、その時点での最新装備満載の2020年型のヴァリアント・ハイラインマイスターに行き着いたというわけだ。 しかし、この電動車時代、モータージャーナリストという仕事柄、多くのBEVに試乗しているのはもちろんだ。日産リーフ、テスラを始め、ホンダe、アバルト500e、VW ID.4、メルセデス・ベンツEQB、BMW iX1、マツダMX-30などから、トヨタbZ4Xでは東京~静岡を、スバル・ソルテラでは東京~修善寺、日産サクラで東京~九十九里、ボルボXC40 Recharge Ultimate Twin Motorでは東京~鴨川へと、ときには愛犬を連れた1泊ドライブ旅行(取材)も含まれており、BEVとしてのそれぞれの魅力は十分に承知している。 それでも1.4リッターガソリンターボの、というか、ステーションワゴンのゴルフ・ヴァリアントが手放せない理由は、ほかにもある。それはわが家の事情だ。
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