「メッシとボールの持ち方が同じ」マンチェスター・シティ、フォーデンの進化を風間八宏が解説
【メッシと共通するボールの持ち方に変化】 そんなフォーデンについて、もうひとつ風間氏が見逃せないポイントを指摘してくれた。それは、左利きのフォーデンならではの変化だという。 「以前のフォーデンもそうでしたが、左利きの選手の多くはボールを自分の左足の横に置く傾向があります。それによって、ボールを止める時に体が横向きになってしまう。 そうなると、ボールを受けてから前を向くまでにボールを持ち直す必要があるので、どうしても時間がかかってしまううえに、受けた瞬間の視野も限定されてしまいます。 しかし、ディエゴ・マラドーナやリオネル・メッシは左利きですが、ボールを受ける時に横向きにならないので、すぐに前方向にプレーができる。そもそもボールを置く場所が普通の左利きの選手とは違っています。 フォーデンも、それができるようになったということ。以前は左利きの選手によくあるボールの持ち方をしていましたが、現在はマラドーナやメッシと同じように、素早く自分の前にボールを置くことができるようになった。これも、見逃せない変化だと思います」 2000年生まれのフォーデンは、まだ23歳。この先、どのようなスペシャルな存在へと進化を遂げていくのか、今後も要注目のプレーヤーだ。
中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi