米有権者の4人に3人、「バイデン氏以外なら民主党の勝率上がる」 CNN調査
(CNN) 米大統領選で民主党の候補がバイデン大統領以外になれば、同党の勝率は上がると考える有権者が全体の4分の3を占めることが、CNNによる最新の世論調査で分かった。 【映像】「縄で縛られたバイデン氏」の図 トランプ氏の投稿が物議 調査はCNNの委託を受けた世論調査会社SSRSが先月28~30日、全米で無作為に選んだ成人1274人を対象に、オンラインまたは電話で実施した。対象者のうち1045人が有権者登録を済ませていた。 11月に大統領選を控えた現職バイデン氏の支持率は、全体で36%とCNNでの最低記録を更新し、仕事ぶりに「強い不支持」を表明した率は45%で過去最高だった。 大統領選で想定されるバイデン氏と共和党のトランプ前大統領の対決でどちらを選ぶかという質問では、4月の前回調査と同じく、トランプ氏が49%対43%で優勢だった。トランプ氏は昨年秋以降、リードを維持している。 今回の調査の背景として、トランプ氏は5月末に不倫の口止め料をめぐる事件で有罪評決を受けた。一方、27日には大統領選に向けた両氏の第1回テレビ討論会で、バイデン氏の苦戦が指摘された。 しかし両候補とも、ここ数カ月のうちに自身の党では支持を固めたことがうかがえる。一方、無党派層ではどちらも支持しないとの回答が目立っている。 具体的には、民主党支持者の中でバイデン氏を支持すると答えた人が91%と、前回の85%からさらに増えた。共和党支持者でトランプ氏を支持する人は93%で、ほぼ横ばいだった。無党派層での支持率はトランプ氏44%、バイデン氏34%とトランプ氏が優勢を維持する一方、「どちらも選ばない」または「投票するつもりはない」との回答が前回の15%から21%に増えた。 民主党支持者のうち、大統領候補がバイデン氏以外になれば勝率が上がると答えた人は56%、バイデン氏のままのほうが有利と答えた人は43%だった。1月時点の調査でも、バイデン氏以外の候補にしたほうが勝てるとの回答は53%を占めていた。 これに対し、共和党支持者のうちトランプ氏で勝てると答えた人は83%と、1月の72%よりさらに増えている。 民主党の大統領選候補がハリス副大統領になった場合の対決では、登録済み有権者の47%がトランプ氏、45%がハリス氏を支持すると答えた。2ポイントの差は統計上の誤差範囲内で、このシナリオは接戦となる可能性がある。ハリス氏に対しては、特に女性と無党派層からの支持が強まっている。 このほかに名前の挙がっている民主党代替候補がトランプ氏と対決した場合の支持率は、カリフォルニア州のニューサム知事がトランプ氏の48%に対して43%、ブティジェッジ運輸長官が同47%対43%、ホイットマー・ミシガン州知事が同47%対42%と、いずれもトランプ氏には及ばないながらバイデン氏とほぼ同等のレベルに達していた。 バイデン氏に好感を持つ人は全体の34%で、持たないと答えた人は58%。民主党の代替候補の中に好感度がバイデン氏を上回る人物は見当たらず、ハリス氏も29%にとどまった。ハリス氏について「なんとも思わない」または「知らない」と回答した人は22%に上った。ニューサム氏に対しては48%、ブティジェッジ氏には50%、ホイットマー氏には69%が「なんとも思わない」「知らない」と答え、それぞれ知名度の低さが目立った。 登録済み有権者のうち、大統領選で支持する候補がすでに確定していると答えた人は全体の7割近くを占め、このうち53%がトランプ氏、45%がバイデン氏を選んでいた。 意中の候補が未確定で、今後心変わりする可能性があるとの回答は31%。現時点でトランプ氏とバイデン氏の対決を想定した質問には、このうち39%がトランプ氏、37%がバイデン氏を支持すると答えた。 未確定のグループに対し、民主党の代替候補とトランプ氏の仮想対決でどちらを支持するかと尋ねた質問では、ハリス氏対トランプ氏なら支持率は47%対34%、ニューサム氏対トランプ氏なら42%対36%、ブティジェッジ氏対トランプ氏なら42%対35%となり、いずれも民主党側に軍配が上がった。